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2010 年度 実績報告書

効率的な遺伝子発現抑制技術を利用した担子菌類の遺伝子解析手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22780149
研究機関(財)岩手生物工学研究センター

研究代表者

坂本 裕一  (財)岩手生物工学研究センター, 生物資源研究部, 主任研究員 (80390889)

キーワード遺伝子破壊 / シイタケ / 担子菌類 / 食用きのこ
研究概要

食用、薬用きのこ(担子菌類)であるシイタケにおいて、遺伝子機能解析技術を確立し、育種上有用な遺伝子を特定する技術の開発を行っている。本研究では、子実体形成などに関わる遺伝子の発現抑制方法の確立を目指し、シイタケにおいて遺伝子破壊法の開発を目指している。22年度において、シイタケ用遺伝子破壊用ベクターを効率よく構築し、さらにそのベクターのマーカー遺伝子を脱落させるための配列(lox-P)を導入したベクター(Dels-Gate-loxpベクター)の構築を完了した。現在、シイタケに形質転換を行い。有効性を確認しているところである。
さらに、遺伝子破壊効率が高く、一核菌糸体(半数体)で子実体を形成するシイタケ菌株を開発することで、子実体形成に関連する遺伝子の機能解析を効率化することを目的としている。22年度において、シイタケにおけるゲノム配列の解読を行い、子実体形成遺伝子の発現を負に制御している遺伝子(pcc1)、非相同組換えに関わる遺伝子(Ku80)の遺伝子配列の決定を終了している。現在これらのDels-Gate-loxpベクターを利用して、遺伝子破壊用ベクターの構築を進めている。pcc1遺伝子破壊により、一核菌糸体(半数体)で子実体を形成するシイタケが得られることが期待され、Ku80破壊により、効率的な遺伝子組換え用の菌株が得られることが期待できる。
また、最終目的として、シイタケ栽培に関わる重要形質に関連する遺伝子の特定を目指していることから、pcc1遺伝子破壊株及びKu80遺伝子破壊株を利用して、子実体形成に関わる遺伝子の発現抑制を行うことを想定している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] An endo-β-1, 6-glucanase involved in Lentinula edodes fiuiting body autolysis2011

    • 著者名/発表者名
      Konno N., Sakamoto Y.
    • 雑誌名

      Applied Microbiology and Biotechnology

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gene silencing of the Lentinula edodes lcc1 gene by expression of a homologous inverted repeat sequence.2011

    • 著者名/発表者名
      Nakade K., Watanabe H., Sakamoto Y., Sato T.
    • 雑誌名

      Microbiological Research

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of an extracellular laccase, PbLac1, purified from Polyporus brumalis2010

    • 著者名/発表者名
      Nakade K., Nakagawa Y., Yano A., Sato T., Sakamoto Y.
    • 雑誌名

      Fungal Biology

      巻: 114 ページ: 609-618

    • DOI

      DOI:10.1016/j.funbio.2010.05.002

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sakamoto Y.(2010) Protein expression during Flammulina velutipes fruiting body formation2010

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto, Y.
    • 雑誌名

      Mycoscience

      巻: 51 ページ: 163-169

  • [学会発表] Characterization of biological function of laccases in Lentinula edodes.2010

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto, Y., Nakade, K.
    • 学会等名
      International Mycological Congress 9th
    • 発表場所
      スコットランド、エジンバラ
    • 年月日
      20100801-20100806
  • [学会発表] Enzymes involved in fruiting body senescence in L.edodes.2010

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto, Y., Nakade, K., Konno, N.
    • 学会等名
      The 6th Meeting of East Asia for Mushroom Science
    • 発表場所
      韓国、慶州
    • 年月日
      2010-11-14
  • [学会発表] シイタケにおける形態形成と細胞壁分解酵素の発現挙動2010

    • 著者名/発表者名
      坂本裕一
    • 学会等名
      日本きのこ学会2010年度大会
    • 発表場所
      東京大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-16

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公開日: 2012-07-19  

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