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2010 年度 実績報告書

全ミトコンドリアゲノム配列に基づくシオミズツボワムシ複合種の迅速分類技法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22780178
研究機関長崎大学

研究代表者

菅 向志郎  長崎大学, 水産学部, 准教授 (60569185)

キーワードシオミズツポワムシ / ミトコンドリアDNA / 分類法 / PCR
研究概要

シオミズツボワムシ(以下ワムシ)の全mtDNA塩基配列データおよび、GenBankに登録されている既知のワムシ由来のmtDNA遺伝子配列の相同解析を行い、ワムシの全mtDNAをPCRで増幅させるためのユニバーサルプライマーを設計した。
世界中から採集されたワムシのカルチャーコレクションより、形態種として従来法で分類されている3タイプのワムシを23株選択(L型10株、S型6株、SS型7株)した。これらのワムシ株を個別に培養し、それぞれ約60,000~80,000個体を収穫した。収穫したワムシをproteinase KとTE飽和フェノールを用いた方法により核酸を抽出し、RNase処理を行い、全DNAを精製した。これらの精製した全DNAは、アガロース電気泳動を行いDNAが崩壊していないことを確認し、さらに、吸光度法にてDNAの濃度を測定してからPCRの条件検討に使用した。
ユニバーサルプライマーと全DNAを用いて、mtDNAを増幅させるPCRの条件検討には、長鎖DNA増幅用、高増幅効率および、増幅時の正確性が高いDNAポリメラーゼをそれぞれ、2、3、2種類使用した。この結果、ワムシの全mtDNAを効率よくPCRで増幅させるには、高正確性を有する酵素の使用が最適であった。また、全mtDNA増幅させる際の反応液中に含まれるdNTPおよびユニバーサルプライマーは、通常使用される濃度よりそれぞれ2倍、1/2倍とすることで、さらに増幅効率を高められることを見出した。また、PCRのプログラムは、本酵素で通常用いられる2ステップ反応より3ステップ反応の方が、より安定的にワムシ全mtDNAが増幅可能であることを見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Axenic culture of Brachionus plicatilis using antibiotics2011

    • 著者名/発表者名
      Suga, K., Tanaka, Y., Sakakura, Y., Hagiwara, A.
    • 雑誌名

      Hydobiologia

      巻: 662 ページ: 113-119

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Isolation of mixis related genes from the rotifer Brachionus plicatilis using subtractive hybridization method2011

    • 著者名/発表者名
      Suga, K., Oshiyama, N., Tanaka, Y., Sakakura, Y., Hagiwara, A.
    • 雑誌名

      Hydobiologia

      巻: 662 ページ: 83-86

    • 査読あり
  • [図書] Chapter 7 : A role for molecular studies in unveiling the pathways for formation of rotifer resting eggs and their survival during dormancy. Lubzens, E., Cerd'a J.and M.Clark (eds). Dormancy and Resistance in Harsh Environments (Topics in Current Genetics)2010

    • 著者名/発表者名
      Koushirou Suga(2nd author)
    • 総ページ数
      109-132
    • 出版者
      Springer-Verlag

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公開日: 2012-07-19  

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