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2010 年度 実績報告書

甲状腺ホルモン受容体遺伝子の発現量を健苗性評価に用いたワカサギ増殖技術の向上研究

研究課題

研究課題/領域番号 22780184
研究機関地方独立行政法人北海道立総合研究機構

研究代表者

水野 伸也  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, さけます・内水面水産試験場, 研究主任 (70442655)

キーワード甲状腺ホルモン受容体 / ワカサギ / 健苗性 / 増養殖
研究概要

ワカサギ孵化放流事業では、仔魚の大量斃死が起こる事例がみられる。事業効率化のためには、放流前に胚の健苗性評価を行い、大量斃死を抑止する技術を開発しなければならない。過去の研究から、卵中の甲状腺ホルモンが魚類の初期発生に重要な役割を果たしており、同ホルモンは甲状腺ホルモン受容体(TR)と結合して、その作用を発現することが知られている。これまで研究代表者は、胚のTRmRNA発現量と孵化後斃死率の間に相関がある傍証を得ている。本研究は、TR遺伝子の発現量を指標としたワカサギ胚の健苗性評価技術及び仔魚の生残率向上技術の開発を行うことを目的とした。平成22年度は、1.ワカサギTRcDNAのクローニング及び2.TR遺伝子発現量測定系の開発を行った。
1.cDNAクローニングの結果、3種の異なる塩基配列を有するTRcDNAを得た。cDNAの塩基配列から推定されるアミノ酸配列を他魚種のTRαまたはTRβと比較したところ、3種のワカサギTRcDNAは他魚種TRと90%以上の高い相同性を有し、それぞれTRαA、TRαB及びTRβに相当すると推察された。決定した本種TRαA、TRαB及びTRβcDNAはそれぞれ全長1465bp、1451bp、2125bpであり、それぞれ417、401、395のアミノ酸残基をコードする翻訳領域を含んでいた。
2.課題1.で明らかになった3種(TRαA、TRαB、TRβ)のTRcDNA塩基配列において、特異性の高い5'側非翻訳領域及びA/Bドメインからプライマー及びTaqManMGBプローブを作成した。スタンダードには、TRcDNAクローニングの際5'RACE-PCRで単離されたTRcDNA断片を用いた。リアルタイム定量RT-PCR法によりTR遺伝子の発現量測定系を確立したところ、3種の測定系のアッセイ内及びアッセイ間変動係数は低値を示し、確立した測定系の精度が高いことが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ワカサギ甲状腺ホルモン受容体cDNAのクローニング2011

    • 著者名/発表者名
      水野伸也
    • 学会等名
      平成23年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      講演要旨集P214(東日本大震災のため大会中止)(要旨集による発表のみ)
    • 年月日
      2011-03-30
  • [学会発表] ワカサギ胚発生に伴り甲状腺ホルモン受容体遺伝子の発現変化2011

    • 著者名/発表者名
      水野伸也
    • 学会等名
      平成23年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      講演要旨集P214(東日本大震災のため大会中止)(要旨集による発表のみ)
    • 年月日
      2011-03-30

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公開日: 2013-06-26  

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