最終年度の2013年度は、前年度に刊行したこの研究プロジェクトの報告書である『稲の大東亜共栄圏――帝国日本の「緑の革命」』をめぐって、その残された課題の整理にあてられた。 (1)国際シンポジウムにて。2013年10月に台湾花蓮で開催された「東アジア環境史学会」で“Green Revolution” in the Japanese Empireというタイトルで報告した。アジア各地の研究者から「緑の革命」に対する評価はもっと厳しくてもよい、という日本とは反対の反応が多く、非常に刺激を受けたので、この点をとくに今後の課題として取り組みたい。 (2)研究成果の社会への還元。2013年11月23日から24日まで、 「食に関するビブリオ・トーク」を、熊本市立図書館、慶誠高校、くまもと森都心プラザで行なった。ここでも、当研究プロジェクトの成果の一部を紹介し、市民の方々と討論する機会をもつことができた。
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