研究課題
若手研究(B)
本研究は放牧など自給粗飼料のみによる赤肉産生システムの詳細を解明することを目的とし、共役リノール酸(CLA)が骨格筋細胞におけるレプチンとミオスタチンのクロストーク作用に及ぼす影響に焦点を当て、放牧など自給粗飼料のみで生産した日本短角種牛(N)および肉用交雑種(N×サレール種(S)×N : NSN)の増体および枝肉成績、栄養状態、ホルモン動態、筋組織の特性とCLAを添加したウシ培養筋芽細胞を用いて解析した。本研究より放牧など自給粗飼料のみで生産された肥育牛の筋線維型構成割合と放牧期の骨格筋組織ではII型筋線維型からI型筋線維へ移行すること、腹鋸筋においてI型筋線維がID型筋線維へ肥大化することが明らかとなった。また、放牧期では血中NEFA濃度が有意に上昇し、筋組織の肥大は筋芽細胞が分化して肥大する機構に依存しないことも明らかとなった。さらに培養筋芽細胞において筋管形成誘導時にミオスタチンとレプチンのクロストーク作用が存在し、CLAが筋管形成に影響を与えること、また、放牧時のウシ血清中に筋管分化を促進する新規因子が存在する可能性が示唆された。
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Animal Science Jounal
巻: 83 ページ: 268-271
伊藤記念財団平成22年度食肉に関する助成研究調査報告書
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http://www.kitasato-u-fsc.jp/