黄体のGnRHによる黄体退行機序の解明とこれを利用した黄体の寿命の人為的調節

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22780263
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 基礎獣医学・基礎畜産学
• 研究機関: 北里大学
• 研究代表者: 米澤 智洋 北里大学, 獣医学部, 講師 (10433715)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• キーワード: ゴナドトロピン放出ホルモン / アネキシンA5 / 黄体退行 / メタスチン / アポトーシス / 卵巣 / 性周期 / エストロジェン

研究概要

ラットでは、黄体形成後2日半以内にプロラクチン(PRL)の刺激を受ければ黄体は機能化するが、それ以降ではPRL刺激を受けたとしても黄体は退行してしまう。本研究は、この時期特異的な黄体の運命決定機構について調べた。その結果、卵巣局所に発現するゴナドトロピン放出ホルモンが黄体のPRL受容体アイソフォームの発現比率を変化させていること、この発現比率を人為的に調節すれば、黄体の運命を変えられることが示された。

研究成果

• [雑誌論文] Effects of outdoor housing of piglets on behavior, stress reaction and meat characteristics (2012)
  • 著者名/発表者名: Yonezawa T, Takahashi A, Imai S, Okitsu A, Komiyama S, Irimajiri M, Matsuura A, Yamazaki A, Hodate K
  • 雑誌名: Asian-Australian Journal of Animal Sciences 巻: 25 ページ: 886-894
  • 査読あり
• [雑誌論文] An early single dose of progesterone agonist attenuates endogenous progesterone surge and reduces ovulation rate in immature rat model of induced ovulation (2011)
  • 著者名/発表者名: Abe T, Toida D, Satoh H, Yonezawa T, Kawaminami M, Kurusu S
  • 雑誌名: Steroids 巻: 76 ページ: 1116-1125
  • DOI: DOI:10.1016/j.steroids.2011.04.019
  • 査読あり
• [雑誌論文] Distribution of aromatase and sex steroid receptors in the baculum during the rat life cycle : effects of estrogen duringthe early development of the baculum (2011)
  • 著者名/発表者名: Yonezawa T, Higashi M, Yoshioka K, Mutoh K
  • 雑誌名: Biology of Reproduction 巻: 85 ページ: 105-112
  • DOI: DOI:10.1095/biolreprod.110.089508
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of estrogen on growth hormone pulsatility in peripheral blood and neuropeptide profiles in the cerebrospinal fluid of goats (2011)
  • 著者名/発表者名: Yonezawa T, Mogi K, Li JY, Sako R, Manabe N, Yamanouchi K, Nishihara M
  • 雑誌名: Journal of Reproduction and Development 巻: 57 ページ: 280-287
  • 査読あり
• [雑誌論文] Anti-ovulatory effects of RU486 and trilostane involve impaired cyclooxygenase-2 expression and mitoticactivity of follicular granulosa cells in rats (2011)
  • 著者名/発表者名: Mori D, Ogino N, Yonezawa T, Kawaminami M, Kurusu S
  • 雑誌名: Prostaglandinsand other Lipid Mediators 巻: 94 ページ: 118-123
  • DOI: 10.1016/j.prostaglandins
  • 査読あり
• [雑誌論文] Evidence suggesting multiple promoting roles of luteal group IVA phospholipase A(2) in prostaglandin F(2alpha)-induced regression in pseudopregnant rats (2010)
  • 著者名/発表者名: Kurusu S, Sonoda N, Nakahara M, Yonezawa T, Kawaminami M
  • 雑誌名: Prostaglandins and Other Lipid Mediators 巻: 93 ページ: 37-43
  • 査読あり
• [雑誌論文] Molecular cloning and expression of canine prolactin gene (2010)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto O, Yonezawa T, Sugiyama Y, Kawaminami M, Hasegawa Y
  • 雑誌名: Expermental Animals 巻: 59 ページ: 643-646
  • 査読あり
• [学会発表] ゴナドトロフ細胞株(LssT2)におけるマウス欠失型myxovirus(influenza virus) resistance 1(Mx1)遺伝子発現のインターフェロンαによる促進とスプライシング調節 (2011)
  • 著者名/発表者名: 寺島涼太、米澤智洋、久留主志朗、加藤たか子、加藤幸雄、汾陽光盛
  • 学会等名: 第152回日本獣医学会
  • 発表場所: 大阪府立大学
  • 年月日: 2011-09-20
• [学会発表] アネキシンA5ノックアウトマウスで観察された乳腺の発育不全 (2011)
  • 著者名/発表者名: 尾崎優、ドワンザイ・リエンラクオン、植木紘史、米澤智洋、久留主志朗、長谷川喜久、Bent Brachvogel、Ernst Poschl、汾陽光盛
  • 学会等名: 第152回日本獣医学会
  • 発表場所: 大阪府立大学
  • 年月日: 2011-09-19
• [学会発表] 母体の産生するアネキシンA5による血栓形成と胎児消失抑止機能 (2011)
  • 著者名/発表者名: 植木紘史、西村育広、Duangjai Rieanrakwong、米澤智洋、久留主志朗、長谷川喜久、Bent Brachvogel、Erst Paschl、汾陽光盛
  • 学会等名: 第152回日本獣医学会
  • 発表場所: 大阪府立大学
  • 年月日: 2011-09-19
• [学会発表] ラット偽妊娠に分泌されるプロラクチンはゴナドトロピン放出ホルモンの黄体プロラクチン受容体発現低下作用を抑制する (2011)
  • 著者名/発表者名: 塩谷篤史、米澤智洋、久留主志朗、汾陽光盛
  • 学会等名: 第152回日本獣医学会
  • 発表場所: 大阪府立大学
  • 年月日: 2011-09-19
• [学会発表] Hypogonadalマウスを用いたゴナドトロピン放出ホルモンを介さないメタスチン作用の探索 (2011)
  • 著者名/発表者名: 一瀬龍太郎、米澤智洋、長谷川喜久、久留主志朗、汾陽光盛
  • 学会等名: 第104回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 岩手
  • 年月日: 2011-09-16
• [学会発表] Changes in number of ovarian mast sells during estrous cycle, pseudopregnancy and pregnancy of rats : implications for the expression of gonadotropin releasinghormone(GnRH) in the ovary (2011)
  • 著者名/発表者名: ラウハラッチャダタニン・ティタリー、寺島涼太、米澤智洋、久留主志朗、汾陽光盛
  • 学会等名: 第104回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 岩手
  • 年月日: 2011-09-16
• [学会発表] Annexin A5 is required for the development of the mammary gland (2011)
  • 著者名/発表者名: Rieanrakwong D, Ueki H, Ozaki Y, Yonezawa T, Kurusu S, Hasegawa Y, Brachvogel B, Poschl E, Kawaminami M
  • 学会等名: 6th International Conference on Annexins
  • 発表場所: Barcelona, Spain
  • 年月日: 2011-08-31
• [学会発表] Maternal annexin A5 is required for preventing placental thrombosis and fetal loss (2011)
  • 著者名/発表者名: Ueki H, Nishimura Y, Rieanrakwong D, Yonezawa T, Kurusu S, Hasegawa Y, Brachvogel B, Poschl E, Kawaminami M
  • 学会等名: 6th International Conference on Annexins
  • 発表場所: Barcelona, Spain
  • 年月日: 2011-08-31
• [学会発表] インターフェロンα(IFNα)によるmyxovirus resistance 1(Mx1)偽遺伝子のゴナドトロフ細胞株(LssT2)における転写調節 (2011)
  • 著者名/発表者名: 寺島涼太、米澤智洋、久留主志朗、加藤たか子、加藤幸雄、汾陽光盛
  • 学会等名: 第26回日本下垂体研究会
  • 発表場所: 岡山県
  • 年月日: 2011-08-25
• [学会発表] マウス欠失型myxovirus(influenza virus) resistance 1(Mx1)遺伝子発現のスプライシング調節 (2011)
  • 著者名/発表者名: 寺島涼太、米澤智洋、久留主志朗、汾陽光盛
  • 学会等名: 第24回北里大学バイオサイエンスフォーラム
  • 発表場所: 相模原
  • 年月日: 2011-08-24
• [学会発表] 性周期回帰のラット卵巣におけるautotaxinの発現 (2011)
  • 著者名/発表者名: 増田加奈子、北尾駿輔、米澤智洋、久留主志朗、汾陽光盛
  • 学会等名: 第24回北里大学バイオサイエンスフォーラム
  • 発表場所: 相模原
  • 年月日: 2011-08-24
• [学会発表] ラットの分娩に関わるprostaglandin F2a合成経路の検索:免疫組織化学的検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 佐藤弘法、米澤智洋、久留主志朗、汾陽光盛
  • 学会等名: 第24回北里大学バイオサイエンスフォーラム
  • 発表場所: 相模原
  • 年月日: 2011-08-24
• [学会発表] Mast cells may be a source of gonadotropin releasing hormone(GnRH) in the ovary (2011)
  • 著者名/発表者名: Kawaminami M, Laoharatchatathanin T, Rieanrakwong D, Terashima R, Yonezawa T, Kurusu S, Hasegawa Y
  • 学会等名: The Endocrine Society's 93rd Annual Meeting
  • 発表場所: Boston, Massachusetts
  • 年月日: 2011-06-05
• [学会発表] Changes in corpus luteal expression of prolactin receptors during luteal phase of rats : implication of local gonadotropin releasing hormone(GnRH) expression (2011)
  • 著者名/発表者名: Yonezawa T, Shioya A, Kurusu S, Kawaminami M
  • 学会等名: The Endocrine Society's 93rd Annual Meeting
  • 発表場所: Boston, Massachusetts
  • 年月日: 2011-06-05
• [学会発表] アネキシンA5ノックアウトマウスで見られる産仔数減少の発現機序 (2011)
  • 著者名/発表者名: 植木紘史, 西村育広, Duangjai Rieanrakwong, 米澤智洋, 久留主志朗, Ernst Poschl, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第151回日本獣医学会
  • 発表場所: 東京農工大学(東京)
  • 年月日: 2011-03-30
• [学会発表] ラット性周期黄体に発現するゴナドトロピン放出ホルモンがプロラクチンの黄体機能化作用に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 米澤智洋, 坂田恭平, 小形次人, 長谷川喜久, 久留主志朗, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第151回日本獣医学会
  • 発表場所: 東京農工大学(東京)
  • 年月日: 2011-03-30
• [学会発表] ゴナドトロピン放出ホルモンが黄体のプロラクチン受容体アイソフォーム発現に及ぼす影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 米澤智洋, 坂田恭平, 塩谷篤史, 久留主志朗, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第150回日本獣医学会
  • 発表場所: 帯広畜産大学(北海道)
  • 年月日: 2010-09-16
• [学会発表] Hypogonadalマウス下垂体におけるA5の発現と分布にゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)が及ぼす影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 渡邊あい子, 米澤智洋, 一瀬龍太郎, 久留主志朗, 長谷川喜久, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第103回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] アネキシンA5ノックアウトマウス(AX5KO)で見られた産仔数の減少 (2010)
  • 著者名/発表者名: 植木紘史, 西村育広, リエンラクオン・ドワンザイ, 米澤智洋, 久留主志朗, エルンストパーセル, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第103回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)プロモーターに接合したEGFP遺伝子導入ラットを用いたGnRH産生細胞の観察 (2010)
  • 著者名/発表者名: 徳廣志帆, 関根秀男, 米澤智洋, 久留主志朗, 長谷川喜久, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第103回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] Mast cells may play a role in the ovary by producing gonadotropin releasing hormone(GnRH) (2010)
  • 著者名/発表者名: ラウハラッチャダタニン・ティタリー, リエンラクオン・ドワンザイ, 寺島涼太, 米澤智洋, 久留主志朗, 長谷川喜久, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第103回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] 黄体局所のゴナドトロピン放出ホルモンプロラクチンの黄体機能化作用を抑制する (2010)
  • 著者名/発表者名: 坂田恭平, 米澤智洋, 塩谷篤史, 久留主志朗, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第103回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] Annexin A5 is necessary for normal mammary development (2010)
  • 著者名/発表者名: リエンラクオン・ドワンザイ, 植木紘史, 西村育広, 米澤智洋, 久留主志朗, エルンストパーセル, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第103回日本繁殖生物学会
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] 変異Myxovirus resistance 1(Mx1)遺伝子のゴナドトロフ増殖抑制への関与 (2010)
  • 著者名/発表者名: 寺島涼太, 米澤智洋, 久留主志朗, 加藤たか子, 加藤幸雄, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第25回日本下垂体研究会
  • 発表場所: 伊良湖ガーデンホテル(愛知県)
  • 年月日: 2010-08-19
• [学会発表] 卵巣摘出後のゴナドトロフ機能亢進とアネキシンA5の発現増加 (2010)
  • 著者名/発表者名: 佐々木啓允, 米澤智洋, 久留主志朗, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第25回日本下垂体研究会
  • 発表場所: 伊良湖ガーデンホテル(愛知県)
  • 年月日: 2010-08-19
• [学会発表] マスト細胞の性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)産生による泌乳後乳腺組織のリモデリング調節機構 (2010)
  • 著者名/発表者名: 島涼太, ドワンザイ・リエンラクオン, 米澤智洋, 久留主志朗, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第23回北里大学バイオサイエンスフォーラム
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-08-05
• [学会発表] ラット性周期黄体に発現するゴナドトロピン放出ホルモンは黄体のプロラクチン応答性を抑制する (2010)
  • 著者名/発表者名: 米澤智洋, 坂田恭平, 小形次人, 久留主志朗, 汾陽光盛
  • 学会等名: 第23回北里大学バイオサイエンスフォーラム
  • 発表場所: 北里大学(青森県)
  • 年月日: 2010-08-05
• [備考]
  • URL: http://www2.vmas.kitasato-u.ac.jp/physiology/YoneBranch/
• [産業財産権] 畜牛の飼育方法 (2012)
  • 発明者名: 米澤智洋、小笠原英毅、塩谷篤史、山田拓司、小野泰、畔柳正、寳示戸雅之
  • 権利者名: 北里大学
  • 産業財産権番号: 特願、2012-006050
  • 出願年月日: 2012-01-16
• [産業財産権] マウスの交配誘引剤、マウスの交配促進方法およびネズミ類の捕獲方法 (2011)
  • 発明者名: 米澤智洋、大畑素子
  • 権利者名: 北里大学
  • 産業財産権番号: 特願、2011-219111
  • 出願年月日: 2011-10-03
• [産業財産権] 子豚の唾液採取方法及び唾液採取器具 (2011)
  • 発明者名: 米澤智洋、入交眞巳、高橋あさひ
  • 権利者名: 北里大学
  • 産業財産権番号: 特願、2011-50243
  • 出願年月日: 2011-03-08