研究概要 |
現在、大規模なSNP解析がヒトで行われており、複数の遺伝子が2型糖尿病関連遺伝子として報告されているが特にcyclin-dependent kinase 5 regulatory subunit associated protein 1 like 1(CDKAL1)遺伝子上に存在するSNPが同疾病に関与する事が明らかにされている。申請者はイヌおよびネコのCdkal1のcDNAクローニングを行い、塩基配列情報から予想されるアミノ酸配列情報、イヌネコそれぞれにおけるmRNA発現様式、および同遺伝子上に存在するSNPが肥満および糖尿病に関与するか否かを検討した。イヌネコそれぞれ予想されるアミノ酸配列は他動物Cdkal1遺伝子と非常に高い相同性を示す事が明らかになった。また各組織におけるmRNA発現様式解析を行った結果、骨格筋において最も高いmRNA発現を示す事も明らかにした。また肥満ネコにおける同遺伝子SNPマッピングを行った結果、これまでに明らかにされていないイントロン11において関連が疑われるSNPの検出に成功した。ネコCdkal1遺伝子は全長630kbに及ぶことからも今後継続してSNPマッピングを行う予定である。同研究実績はVeterinary Medicine: Research and Report誌に「cDNA cloning and mRNA expression of cat and dog Cdkal1」として投稿、受理された(Yamamoto et al., 2012:3 65-69)。
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