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2012 年度 実績報告書

猫TNF-αに対する抗体を用いた猫伝染性腹膜炎の治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22780285
研究機関北里大学

研究代表者

高野 友美  北里大学, 獣医学部, 講師 (20525018)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード猫伝染性腹膜炎 / コロナウイルス / 治療 / TNF-α / 抗体療法
研究概要

2003年、重症急性呼吸器症候群(SARS)の発生によりコロナウイルスの研究は目覚しく進歩した。コロナウイルスを病原体とする猫伝染性腹膜炎(FIP)においてもその研究の発展が著しい。しかし、FIPに対する効果的な治療法は開発されていない。近年、FIPの病態悪化にはTNF-αが深く関与することが報告されている。TNF-αはFIP発症猫におけるリンパ球減少、好中球増加およびウイルスレセプターの増加に関与することが示唆されている。最近、我々は猫TNF-αに対するモノクローナル抗体を作出した。この抗体を用いてTNF-αの作用を制御できれば、FIPの病態悪化も抑制できると考えられる。本年度は、抗猫TNF-αモノクローナル抗体の中和能を確認した。その結果、本モノクローナル抗体は組換え猫TNF-αのWEHI-164細胞に対する傷害活性を80~95%抑制することが確認できた。本抗体の中和効果はF(ab')2にした場合でも失われないことを確認した。また、本抗体はTNF-αによる好中球の増加およびウイルスレセプターの増加を抑制できることも明らかになった。さらに、本抗体はTNF-αによる血管内皮細胞透過性の増加を抑制し、好中球エラスターゼ(NE)の産生も抑制できる可能性も示唆された。以上を踏まえると、我々が作出した抗体はFIPの治療に応用できる可能性が高いと考えられた。しかし、本抗体はマウス由来の抗体であり、猫に複数回投与すると本抗体に対する抗体が産生され、その結果、中和作用を減退させる可能性が想起される。今後はキメラ抗体を作製して今回と同等の結果が得られるか否かを検討する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 猫伝染性腹膜炎(FIP)治療薬としてのクロロキンの有効性について2012

    • 著者名/発表者名
      高野友美
    • 学会等名
      第154回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      岩手大学(岩手県)
    • 年月日
      20120914-20120916
  • [学会発表] 猫伝染性腹膜炎(FIP)治療薬としてのクロロキンの有効性について2012

    • 著者名/発表者名
      高野友美
    • 学会等名
      第15回北里大学微生物学アカデミー
    • 発表場所
      北里大学薬学部(東京都)
    • 年月日
      20120802-20120803
  • [学会発表] 猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療を目的とした抗猫TNF-α製剤の開発2012

    • 著者名/発表者名
      土岐朋義
    • 学会等名
      第15回北里大学微生物アカデミー
    • 発表場所
      北里大学薬学部(東京都)
    • 年月日
      20120802-20120803

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公開日: 2014-07-24  

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