TNF-a は猫伝染性腹膜炎(FIP)発症猫におけるリンパ球減少、好中球増加およびウイルスレセプター(APN)の増加に関与することが示唆されている。 即ち、 TNF-aの作用を制御できれば、FIP の病態悪化も抑制できると考えられる。我々は、抗猫 TNF-a モノクローナル抗体を作製した。その結果、作製したモノクローナル抗体 の一つ (MAb 2-4) は組換え猫 TNF-a の WEHI-164 細胞に対する傷害活性を抑制した。また、本抗体は TNF-a による猫リンパ球のアポトーシスの抑制、 好中球および APN の増加を抑制できることも明らかになった。以上を踏まえると、我々が作出した抗体は FIP の治療に応用できる可能性が高いと考えられた。
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