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2011 年度 実績報告書

光学活性プロパルギルアジド誘導体の合成を目的とした不斉ニコラス反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22790008
研究機関金沢大学

研究代表者

田中 弘之  金沢大学, 薬学系, 特任助教 (40378873)

キーワードNicholas反応 / アルキン / コバルト錯体 / Huisgen反応 / Foldamer化学
研究概要

プロパルギル位に不斉を持つ光学活性プロパルギルアジド誘導体の新規不斉合成法の開発研究を目的として,Nicholas反応(アルキン-Co_2(CO)_6錯体から発生するプロパルギルカチオンの求核剤捕獲反応)を利用した新規不斉合成法の開発について検討を行った。本手法による不斉発現はプロパルギルアルコール,TMS-アジドだけでなく様々な基質・求核剤に適用可能であり,またカルボカチオンを経由する反応であることから汎用性の高い4級不斉炭素構築法としての応用が期待できる。不斉Lewis塩基触媒によるエナンチオ選択的Nicholas反応の開発に向けてLewis酸・Lewis塩基・求核剤の組み合わせの最適化を検討した。しかしながら本不斉合成法に適したLewis酸・Lewis塩基・求核剤の組み合わせを見いだすことができず,本研究の遂行は困難であると判断したため,いったん中断し,Nicholas反応によるプロパルギルアジドのラセミ体合成を検討した。すなわち,トリメチルシリルアジドをLewis酸存在下でプロパルギルアルコールのコバルト錯体に作用させるなどの条件を検討した。その結果,三フッ化ホウ素を用いる系で反応は0℃という温和な条件,プロパルギル位に多様な置換基を有する化合物において収率良く反応が進行することを明らかとした。また,求核性のある一部の官能基は不適当であることが解った,次に,合成したプロパルギルアジド化合物は銅触媒Huisgen反応に対して安定であることを見出し,Foldamer化学において今後の発展が期待できる成果を収めることができた。

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公開日: 2013-06-26  

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