ポリスチレン担体にカチオン性金化合物を固定化することに初めて成功し、複素環形成反応において高い触媒活性を示した。本触媒は定量的に回収可能であり、活性を損なうことなく7回再利用できた。また、本触媒を充填したフローリアクターを開発し、その有効性をフラン環形成反応で実証した。一方、固定化触媒の応用研究の途中、金または銀触媒存在下、官能基化されたアセチレンへのプロパルギルアルコールの付加/[3, 3]-シグマトロピー転位が連続進行するドミノ型反応を見出し、一挙にアレンを与える方法を開発した。続く白金触媒を用いる環化反応により高収率で多置換ラクトンを得た。
|