研究概要 |
キラルなアミノアルコールからビスマストリフラート触媒による分子内1, 3-不斉転写反応を利用した光学活性な1位アルケニル置換テトラヒドロイソキノリン類の合成を検討した。本環化反応は、基質のベンゼン環上の置換基が大きく影響することが分かった。6位にメトキシ基を有する環化体はラセミ体として与えたのに対し、ピバロイルオキシ基に誘導することで対応する環化体を93 : 7の光学純度で合成することが出来た。この実験結果を基に、7位がメトキシ基、6位がピバロイルオキシ基を有する1位プロペニルテトラヒドロイソキノリンを高い光学純度で合成できることを明らかにし、テトラヒドロイソキノリンアルカロイドである(+)-trolline,(-)-crispine Aを合成できた。
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