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2010 年度 実績報告書

樹状細胞による造血幹細胞の制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22790054
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

四元 聡志  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特任助教 (30318191)

キーワード造血幹細胞 / 樹状細胞 / Type I IFN / Type II IFN / IL-27 / ウイルス感染 / pDC / cDC
研究概要

本年度は、樹状細胞(Dendritic cells:DC)が、ウイルス感染時にInterferon(IFN)を介して造血幹細胞(hematopoietic stem cell:HSC)を起点とした造血システムの司令塔として働いているか検討した。DNAおよびRNAウイルスをマウスに感染させることによりIおよびII型IFN依存的にHSC(LSK CD150+CD48-細胞)が細胞周期(G0期からG1期)に入り、活性化することが明らかとなった。このHSCの活性化には、直接的にIFNがHSCに作用する経路と、IFN依存的に誘導されたIL-27やTNF-αがHSCに間接的に作用する2経路が存在する可能性が示唆された(投稿準備中)。IFN依存的HSCの活性化にType IIFNの主な生産細胞の一つである従来型DC(conventional DC、cDC)と形質細胞様DC(plasmacytoid DC、pDC)が関与するかについて、CD11c-DTR-GFPマウスにジフテリアトキシンおよび抗mPDCA-1抗体を投与し、それぞれcDCおよびpDCをin vivoで選択的に除去し検討したところ、予想に反して、DC除去後もHSCの活性化は観察された。そこで、抗AsialoGM1抗体も加えDCおよびType II IFNの主な生産細胞であるNK細胞を除去したが、まだ、HSCの活性化は観察された。以上の結果から、ウイルス感染時にHSCがIおよびII型IFN依存的に活性化すること、この活性化に、DCやNK細胞だけではなく、他のIFN生産細胞も関与する可能性が考えられた。今後は、IおよびII型IFN依存的マウスHSCの活性化が、ヒトHSCでも観察されるか、またDCを含めたどのようなIFN生産細胞がこの活性化に関与しているかヒト化マウスを用いて検討していく予定である。

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公開日: 2012-07-19  

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