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2011 年度 実績報告書

樹状細胞による造血幹細胞の制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22790054
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

四元 聡志  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特任助教 (30318191)

キーワード造血幹細胞 / 樹状細胞 / Type I IFN / Type II IFN / 細胞周期 / ウイルス感染 / mobilization / SOCS1/3
研究概要

昨年度は、ウィルス感染時にマウス造血幹細胞(HSC)がI型およびII型Interferon(IFN)依存的に活性化すること、この活性化に、樹状細胞(DC)やNK細胞だけではなく、他のIFN生産細胞も関与する可能性を明らかとした。さらに、本年度は、定常状態では骨髄細胞のLinage-CD150+CD48-分画のさらにc-Kit+Sca-1+分画に濃縮されているHSCが、ウィルス感染後は、マーカーが変動する(Linage-CD150+CD48-分画のc-Kit+Sca-1+分画またはc-Kit+Sca-1bright分画に存在)こと、また、ウィルス感染後のHSC細胞周期は、c-Kit+Sca-1+分画では著しい進展が認められるが、c-Kit+Sca-1bright分画ではほとんどが静止しているという新たな実験結果が得られた。
このことから、ウィルス感染時、DCがIFNを生産しHSCに作用することによってHSCの細胞周期を進展および静止している以外に、他の免疫細胞や非造血系細胞がHSCの細胞周期の制御に関与している可能性が考えられた。そこで、本年度は、多様な細胞から生産されるIFNがHSCに作用する生物学的意義に着目し以下の結果を得た。
1)HSCのmobilization:IFNAR1-/-IFNGR1-/-HSC(LSK CD150+CD48-細胞)は、野生型HSCと比較し、脾臓へのmobilizationが亢進している事が明らかとなった。このmobilizationは、ウィルス感染よってさらに顕著に誘導された。
2)HSCの維持:ウィルス感染時、細胞周期が静止しているHSCが存在していることを明らかとした。この結果から、IFNが作用しても、静止期状態のHSCが一定数必ず残る可能性が考えられた。そこで、この静止期維持機構を明らかとする目的で、IFNのネガティブフィードバック因子であるSuppressor of cytokine signaling 1/3(SOCS1/3)の関与に着目し検討したところ、IFNが直接HSCに作用しSOCS1/3mRNA発現を誘導することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 炎症性単球由来樹状細胞は血球貪食依存的にIL-10を生産し、過剰な免疫反応を抑制する2011

    • 著者名/発表者名
      小内伸幸
    • 学会等名
      第40回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      千葉市幕張メッセ
    • 年月日
      2011-11-27
  • [学会発表] Novel interferon(IFN)-based pretransplantaion conditioning in the treatment of congenital metabolic disorder2011

    • 著者名/発表者名
      佐藤卓
    • 学会等名
      第40回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      千葉市幕張メッセ
    • 年月日
      2011-11-27
  • [図書] 免疫の事典「IL-15」2011

    • 著者名/発表者名
      四元聡志, 樗木俊聡(分担)
    • 総ページ数
      488
    • 出版者
      朝倉書店
  • [備考]

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/mri/bre/index.html

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公開日: 2013-06-26  

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