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2012 年度 実績報告書

抗結核薬生合成遺伝子の発見ー抗結核薬の大量生産系の確立と抗癌剤生産への応用ー

研究課題

研究課題/領域番号 22790068
研究機関広島大学

研究代表者

熊谷 孝則  広島大学, その他の研究科, 准教授 (70274058)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード抗結核薬 / サイクロセリン / 生合成遺伝子 / 異種生産 / 抗癌剤 / ヒドロキシ尿素
研究概要

本年度は, 抗結核薬D-サイクロセリンの生合成原料であるヒドロキシウレアの供給に関与し, L-アルギニンの水酸化を触媒すると考えられるdcsA遺伝子産物(DcsA)の機能解析を行った。
まず, dcsA遺伝子を発現ベクターpET-28a(+)に挿入し, 構築したキメラプラスミドpET-28a/dcsAを大腸菌BL21(DE3)株に導入した。得られた形質転換株を培養することでDcsAを生産させ, ニッケルアフィニティークロマトグラフィーによりDcsAタンパク質を精製した。興味深いことに, 精製直後のイミダゾール含有バッファー中において, DcsAタンパク質は赤黄色を呈していた。そこで, バッファー置換後, DcsAの吸収スペクトルを測定した結果, 387 nmに最大ピークを認めた。続いて, 10 mMのジチオナイトを添加したところ, 吸収スペクトルが変化し, 402 nmに最大ピークが現れた。さらに, ジチオナイナイト存在下で, COガスを吹き込んだところ, 439 nmにシャープな最大ピークが現れた。これらのスペクトルは, ヘムタンパク質に特徴的なものであることから, DcsAはヘムタンパク質であることが示唆された。そこで, ピリジンヘモクロム法による解析を行った結果, DcsAはヘムbを含むヘムタンパク質であることが明らかになった。また, 基質と考えられるL-アルギニン, あるいは, 生成物と考えられるNω-ヒドロキシ-L-アルギニンのDcsAへの添加は, DcsAの吸収スペクトルに変化を与えた。以上の結果から, DcsAはヘムタンパク質であることが明らかになるとともに, DcsAはL-アルギニンの水酸化を触媒するタンパク質であることが支持された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Heme protein and hydroxyarginase necessary for biosynthesis of D-cycloserine2012

    • 著者名/発表者名
      Kumagai, T., Takagi, K., Koyama, Y., Matoba, Y., Oda, K., Noda, M., and Sugiyama, M
    • 雑誌名

      Antimicrob. Agents Chemother

      巻: 56 ページ: 3682-3689

    • DOI

      DOI:10.1128/AAC.00614-12

    • 査読あり
  • [学会発表] 抗結核薬D-サイクロセリンの生合成に関与するDcsAタンパク質の機能解析2012

    • 著者名/発表者名
      熊谷孝則, 高木紀抄, 的場康幸, 野田正文, 杉山政則
    • 学会等名
      日本放線菌学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120906-20120907

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公開日: 2014-07-24  

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