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2010 年度 実績報告書

植物乳酸菌174A株が産生する新奇バクテリオシンの作用機序と自己耐性機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22790069
研究機関広島大学

研究代表者

野田 正文  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 特任講師 (40457289)

キーワード微生物 / 発現制御 / バイオテクノロジー
研究概要

植物乳酸菌174Aは、それぞれ単独でも活性を示すが、混合使用によって飛躍的に活性の上昇する、2種類のバクテリオシンbrevicin 174A-βおよび174A-γを産生する。本研究では、本バクテリオシンが如何なる作用によって抗菌活性を示すか、そして本株が如何にして自己防護しているのかを明らかにすることを目的としている。
本年度は、バクテリオシンからのアプローチによる実験を中心として進めた。精製済みのbrevicin両ペプチドを用い、乳酸菌や食中毒菌を含む種々の被検菌に対して、その抗菌スペクトルを解析した結果、多くの菌株において、単独使用時では活性を示さない場合でも、混合時には活性を示すようになった。ちなみに、産生株であるLb.brevis 174Aの感受性変異株においては、brevicin 174A-β単独使用時と比べ、200倍以上の活性の上昇が確認された。一方、抗体を調製するに十分な量のペプチドが得られず、作用点に対する解析については進めることは出来なかった。現在継続して実験中である。
加えて、生合成遺伝子クラスター中に含まれるバクテリオシン様のペプチドであるBreFについて、合成ペプチドを用いてバイオアッセイを行ったところ、抗菌活性は確認されなかった。また、brevicin両ペプチドと混合した場合にも、活性の増加効果は確認されなかった。後述する遺伝子破壊株の取得により、耐性や生合成への影響を今後評価する予定である。
今後必要となる遺伝子破壊株構築実験のため、本株における新たな薬剤耐性マーカーを検討した結果、E.coli由来のクロラムフェニコール耐性遺伝子(クロラムフェニコールアセチル化酵素)が、一般的に同薬剤に対して感受性である乳酸菌に対し、薬剤耐性を付与することが確認できた。現在、breFを含めたクラスター内の遺伝子破壊株の構築を進めている段階である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Health benefit effects by plant-derived lactic acid bacteria2010

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Noda
    • 学会等名
      2010 International Symposium on "Green and Personalized Foods"
    • 発表場所
      Daegu, Korea(Invited Lecture)
    • 年月日
      20101027-20101029
  • [学会発表] 伊予柑より分離された乳酸菌174A株の産生する二種類のバクテリオシンの特性2010

    • 著者名/発表者名
      野田正文
    • 学会等名
      日本乳酸菌学会2010年度大会
    • 発表場所
      宮城県仙台市
    • 年月日
      20100726-27
  • [学会発表] 植物乳酸菌の予防医学への応用2010

    • 著者名/発表者名
      野田正文
    • 学会等名
      長崎県工業技術センター平成22年度バイオ技術研究会
    • 発表場所
      長崎県大村市(招待講演)
    • 年月日
      2010-07-22

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公開日: 2012-07-19  

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