コンドロイチン硫酸(CS)は、あらゆる組織の細胞表面や細胞外マトリックスに分布し、細胞の接着、増殖、分化や形態形成など様々な現象に関与する。本研究では、細胞分化制御因子としてのCSの潜在的特性を再生医療分野へ応用してゆくための基盤づくりを主目的として、「神経突起形成」や「軟骨形成」におけるCSの機能解析を行い、以下の成果を得た。1)高硫酸化CSによる神経突起伸長の制御機能の発現には、すでに同定したcontactin-1を含め、複数のCSレセプター分子が介在することを見出した。2)時期特異的なCSの発現が、正常な軟骨分化の進行に重要であることがわかった。
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