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2010 年度 実績報告書

PPARγを介した有機スズ化合物の毒性発現機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22790131
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

廣森 洋平  岐阜薬科大学, 薬学部, 研究員 (60515956)

キーワード有機スズ化合物 / PPARγ / 胸腺
研究概要

PPARγヘテロ欠損マウスを用いて検討を行うにあたり、実際にPPARγの発現が野生型の約半分になっているか確認する必要があるため、各組織におけるPPARγ発現量の確認を行った。肝臓、脂肪のPPARγmRM発現量について検討を行ったところ、いずれの組織においてもPPARγヘテロ欠損マウスの方がPPARγmRNA発現量が小さくなる傾向が認められた。続いて、免疫に関わる組織である胸腺及び脾臓においても同様に検討を行った。その結果、PPARγヘテロ欠損マウスの胸腺におけるPPARγmRNA発現量は野生型マウスに比べ、有意な減少が認められた。一方、脾臓においても減少傾向は認められたものの、有意な変化ではなかった。
PPARγヘテロ欠損マウスの胸腺におけるPPARγmRNA発現量が野生型マウスの約半分であることが確認されたため、その発現量の違いがリンパ球の性状にどのような影響を及ぼしているか検討を行った。胸腺におけるリンパ球の組成をフローサイトメトリーにより確認したところ、野生型マウヌとPPARγヘテロ欠損マウスとの間でT細胞(CD3陽性細胞)およびB細胞(B220陽性細胞)の割合に差は認められなかった。また、CD4、CD8陽性T細胞の割合にも差は認められなかった。同様に脾臓について検討を行ったところ、PPARγヘテロ欠損マウスにおいて、野生型マウスと比較してT細胞の割合の減少が認められ、それに伴いCD4、CD8陽性T細胞の割合も減少していた。一方で、B細胞の割合に差は認められなかった。PPARγヘテロ欠損マウスでT細胞の減少が認められたことから、胸腺におけるT細胞の成熟の過程にPPARγが関与している可能性が示唆された。

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公開日: 2012-07-19  

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