研究概要 |
Aβの血液脳関門(BBB)透過におけるPrP^Cの調節メカニズムの解明を目的とし、本年度は(1)BBBを構成する脳血管内皮細胞の各細胞株の特徴づけ、(2)PrP発現を抑制するsmall interfering RNA(siRNA)の確立、(3)PrP発現抑制細胞におけるAβの細胞内取り込み能の解析、以上の項目について研究を行った。 (1)初代培養脳血管内皮細胞(pMBECs)、MBEC4、bEND3、bEND5 cellsにおけるAβ細胞内取り込み能とLRP1、P-gpのトランスポーターの発現量について比較検討した。MBEC4 cellsはAβの細胞内取り込み能が最も高く、LRP1の発現も非常に多かった。pMBECsはbEND3,bEND5 cellsよりAβ細胞内取り込み能が高かったが、MBEC4 cellsよりは低かった。また、pMBECsはPrPとP-糖蛋白質の発現が多かった。(2)Aβ細胞内取り込み能が高かったMBEC4とpMBECsにsiRNAを導入し、PrPのknock-downを行った。MBEC4とpMBECsの両方でPrPのknock-down効果が認められた。また、MBEC4 cellではLRP1を標的としたsiRNAでLRP1のknock-down効果が認められた。(3)LRP1をknock-downしたMBEC4 cellsでAβの細胞内取り込み量の低下が認められた。現在、PrPをknock-downした細胞でのAβの細胞内取り込み能を検討中である。 能とLRP1、P-gpのトランスポーターの発現量について比較検討した。MBEC4 cellsはAβの細胞内
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