ファゴゾーム形成分子 Rab35 を介した細胞骨格と膜輸送の協調メカニズムの解析

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22790188
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 解剖学一般(含組織学・発生学)
• 研究機関: 香川大学
• 研究代表者: 江上 洋平 香川大学, 医学部, 助教 (80432780)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: ファゴサイトーシス / Rab35 / エフェクター分子 / 細胞骨格 / 膜輸送 / ACAP2 / ARF6 / 蛍光ライブセルイメージング

研究概要

マクロファージ等の貪食細胞で認められるファゴサイトーシスは、細胞骨格と膜輸送が巧妙に制御される複雑な細胞内プロセスである。この過程を調節するキーファクターの同定と機能解析は、感染症などにおける創薬ターゲットを見つける上でも重要な位置づけにある。本研究課題では、Rab35 が貪食制御の重要因子であることを突き止めた。膜輸送の調節蛋白質として知られる Rab35 が、貪食過程における骨格制御にも関与するという知見は、極めてインパクトのある新規パラダイムである。

研究成果

• [雑誌論文] Spatiotemporal Localization of Rab20 in Live RAW264 Macrophages during Macropinocytosis. (2012)
  • 著者名/発表者名: Egami Y, Araki N
  • 雑誌名: Acta Histochem Cytochem. 巻: 45 ページ: 317-323
  • DOI: doi: 10.1267/ahc.12014.
  • 査読あり
• [雑誌論文] Rab20 regulates phagosome maturation in RAW264 macrophages during Fc gamma receptor-mediated phagocytosis. (2012)
  • 著者名/発表者名: Egami Y, Araki N.
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 7 ページ: e35663
  • DOI: doi: 10.1371/journal.pone.0035663.
  • 査読あり
• [雑誌論文] Rab35 regulates phagosome formation through recruitment of ACAP2 in macrophages during FcγR-mediated phagocytosis. (2011)
  • 著者名/発表者名: Egami Y, Fukuda M, Araki N.
  • 雑誌名: J Cell Sci 巻: 124 ページ: 3557-3567
  • DOI: doi: 10.1242/jcs.083881.
  • 査読あり
• [学会発表] Rab35 およびその関連タンパク質による貪食調節機構 (2013)
  • 著者名/発表者名: 江上洋平
  • 学会等名: 第118回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 香川県
  • 年月日: 2013-03-28
• [学会発表] マクロファージにおけるファゴサイトーシスへの Rab35 の関与:異なる貪食ターゲットの取り込み機構での差異について. (2013)
  • 著者名/発表者名: 石川有里恵
  • 学会等名: 第118回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 香川県
  • 年月日: 2013-03-28
• [学会発表] Involvement of Rab35 in phagosome formation through regulating ARF6 activity by ACAP2. (2013)
  • 著者名/発表者名: 江上洋平
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 山梨県
  • 年月日: 2013-03-27
• [学会発表] GaAsP 搭載型多光子レーザー顕微鏡による LIVE イメージング:アネキシン小胞による細胞膜修復 (2013)
  • 著者名/発表者名: 三宅克也
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 山梨県
  • 年月日: 2013-03-26
• [学会発表] Control of Macropinocytosis by Photo-manipulation of Rac1 Activity. (2012)
  • 著者名/発表者名: 荒木伸一
  • 学会等名: 14th international congress of histochemistry and cytochemistry.
  • 発表場所: 京都府
  • 年月日: 20120826-29
• [学会発表] Fcγレセプター介在性貪食を司る機械分子と制御シグナルの可視化. (2011)
  • 著者名/発表者名: 荒木伸一
  • 学会等名: 医学生物学電子顕微鏡技術学会第27回学術集会および総会
  • 発表場所: 徳島県
  • 年月日: 2011-05-14
• [学会発表] Rab35 は ACAP2 をリクルートすることによりファゴゾーム形成を制御する. (2011)
  • 著者名/発表者名: 江上洋平
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 神奈川県
  • 年月日: 2011-03-30
• [学会発表] 細胞膜損傷修復に関わる MICALアクチン脱重合因子. (2011)
  • 著者名/発表者名: 三宅克也
  • 学会等名: 第117回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 神奈川県
  • 年月日: 2011-03-30