研究課題
若手研究(B)
末梢神経障害モデル動物において脊髄におけるcaspase-1の著明な発現増強が引き起こされ、疼痛発現機構に関与していることを明らかにした。その詳細な結果としては、脊髄マイクログリアにおいて神経障害後3日目をピークとしたCaspase-1の発現増強が確認され、Caspase-1に対する阻害薬を髄腔内に持続的に処置することによって疼痛発現が抑制された。一方、TLR4活性化作用を有するLPSの髄腔内投与により、caspase-1, IL-18が活性化することが確認され、さらに脊髄グリア細胞の活性化が確認された。これらのことから、神経障害時においては脊髄マイクログリアにおいてcaspase-1, IL-18の発現増強が引き起こされ、脊髄グリア細胞間における相互作用を引き起こすことで痛覚過敏を引き起こしていることを明らかにした。このことは、IL-18シグナルの阻害薬が神経障害性疼痛治療に重要である可能性を示唆したものであると考えられる。
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