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2010 年度 実績報告書

心肥大形成メカニズムにおける新規カルシウム流入経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22790199
研究機関秋田大学

研究代表者

大場 貴喜  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80431625)

キーワード心肥大 / カルシウム
研究概要

心肥大形成の新規分子メカニズムを解明することが本研究の目的である.STIMlノックアウトマウスを対象に,表現型および心肥大形成機序を解析する.平成22年度は大動脈縮窄手術を行い,4週間後に心肥大の形成度を検討した.いずれも10週齢体重25g程度のオスで縮窄度が98%前後と確認できたものを用いて解析をおこなった.野生型では心体重比(mg/g)が平均4.0から5.9まで増加したのに対し,STIMlノックアウトマウスでは平均4.6から4.7とほぼ変化を認めなかった.心肥大の指標であるBNP発現量,ANF発現量においても同様の傾向を認めた.以上からSTIMlノックアウトマウスでは野生型に比べ心肥大がおきにくい性質があることを見出した.今後は,独自のCa^<2+>流入経路であるストア作動性チャネルの構成因子およびその活性化機序に焦点を当て,心肥大形成分子メカニズムにおけるSTIMl蛋白の関与を明らかにする.
交感神経系のトーヌスが低下しているモデル動物であるカルシウムβ3サブユニット欠損マウスの解析を行った.副腎髄質のカテコラミン産生細胞における総電流量が低下していること,電流量の低下はL,N型チャネル電流量,およびチャネル数の低下によることを発表した.電流量が低下しているにもかかわらず,同欠損マウスにおける血中カテコラミン濃度に異常がないこと,さらに副腎髄質におけるカテコラミン放出量が保たれていることを示した.この代償機構のメカニズムとして,副腎におけるIP3産生量が増加していることが,関与すると思われた(Ohta et al., B.B.R.C., 2010).

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Store-operated Ca^<2+> entry suppresses distention-induced ATP release from urothelium.2011

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto-Miyai K
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology-Renal Physiology

      巻: 300 ページ: 716-720

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Decreased calcium channel currents and facilitated epinephrine release in the Ca^<2+> channel β3 subunit-null mice2010

    • 著者名/発表者名
      Ohta, T.
    • 雑誌名

      Biochemical & Biophysical Research Communications

      巻: 394 ページ: 464-469

    • 査読あり
  • [学会発表] Essential role of STIM1 in the development of cardiomyocyte hypertrophy2010

    • 著者名/発表者名
      大場貴喜
    • 学会等名
      第87回日本生理学会大会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      20100519-20100521

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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