研究課題/領域番号 |
22790247
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
岩城 孝行 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (70509463)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | Plasminogen / Scavenger / OxLDL / Atherosclerosis |
研究概要 |
IIa型の家族性高脂血症モデルマウスであるLdlr-/-/Apobec1-/-マウスに線溶系主要成分であるプラスミノゲンを欠損させたLdlr-/-/Apobec1-/-/Plg-/-マウスでは、血中コレステロール値はLdlr-/-/Apobec1-/-マウスに比べて2倍以上になるにもかかわらず、動脈硬化病変の大きさは僅か10%程度にしかならない。その原因を我々はスカベンジャーレセプター(SR)による酸化LDLの取り込みがプラスミノゲン殊にその活性体であるプラスミンによって制御されていると考えており、そのSRの同定を行い、今までにない動脈硬化症の治療法を検討することを目的としている。 マクロファージに発現しOxLDLの取り込みに重要なスカベンジャーレセプター(SR)は、SR-A、CD36、LOX-2及びCxcl-16である。これらのcDNAのN末端またはC末端にEGFPを融合させてS2細胞またはLLC細胞に発現させた場合EGFPの発色は確認できたが、導入細胞の膜タンパク分画を分離したのちにウエスタンブロッティングを行うと、SR-A及びCD36では予想される分子量でのシグナルが得られたが、LOX-2及びCxcl-16においては、分子量から想定される部位でのシグナルを検出する事が出来なかった。従って、機能解析をするためにはLdlr-/-/Apobec1-/-マウスから直接マクロファージを分離して行う必要があるが、マウスの供給先であるノートルダム大学からの日本への輸出手続きの許可が遅れているために搬送がいまだ完了していない。 マウスの供給及び細胞分離のめどが立てば、平成22年度に作成したSRに対する一本差抗体などを用いて、OxLDLの取り込み阻害作用などの有無をプラスミノゲンの存在下で確認していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マクロファージに発現しOxLDLの取り込みに重要なスカベンジャーレセプター(SR)は、SR-A、CD36、LOX-2及びCxcl-16である。これらのcDNAのN末端またはC末端にEGFPを融合させてS2細胞またはLLC細胞に発現させた場合EGFPの発色は確認できたが、導入細胞の膜タンパク分画を分離したのちにウエスタンブロッティングを行うと、SR-A及びCD36では予想される分子量でのシグナルが得られたが、LOX-2及びCxcl-16においては、分子量から想定される部位でのシグナルを検出する事が出来なかった。従って、機能解析をするためにはLdlr-/-/Apobec1-/-マウスから直接マクロファージを分離して行う必要があるが、マウスの供給先であるノートルダム大学からの日本への輸出手続きの許可が遅れているために搬送がいまだ完了していない。 また、平成22年度に作成した各SRに対する抗体はLLC細胞へ発現したSRを抗原として作成したため、今回の結果を考慮すると、SRの精製タンパクを利用して再度検索する必要があり、昨年度の後半から現在にかけて再建策をしている最中である。本年度の前半までには抗体の分離は完了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、精製SRを用いて再検索した抗体を用いて、マウスから分離したマクロファージにてscFvによるOxLDLの取り込み阻害効果を発揮するかを確認する。 効果のある抗体を、Ldlr-/-/Apobec1-/-マウスに投与し、血中LDLがLdlr-/-/Apobec1-/-/Plg-/-マウスと類似するものがあるかを検討し、その場合に動脈硬化病変がどのように変s化するかを検討する。 また、Ldlr-/-/Apobec1-/-/Plg-/-マウスについての結果についても発表する予定である。
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