胃腸管間質腫瘍(GIST)におけるマイクロRNA(miRNA)の発現の意義を検討した。miRNAアレイおよび定量的real-time RT-PCRにおいて、miR-133b等の特定のmiRNAが高悪性度GISTにおいて発現が低下していることを見出した。逆にmiR-133bの標的遺伝子であるfascin-1 mRNAおよびfascin-1蛋白は高悪性度GISTにおいて有意に発現が亢進しており、予後不良因子であった。以上より、GISTにおいてmiR-133b発現低下とfascin-1過剰発現がGISTの進展に重要な役割していると考えられ、fascin-1は新たなバイオマーカーや治療標的となる可能性が示唆された。
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