研究課題
若手研究(B)
悪性胸膜中皮腫における細胞接着分子の発現解析を行い、胸水中の悪性中皮腫細胞では細胞接着分子CD146の発現が強く認められるのに対して、反応性中皮細胞では認められないことを見出した。悪性胸膜中皮腫の同所移植モデルにおいても、マウス胸腔内で発育進展する悪性中皮腫細胞ではCD146の発現が認められるが、非腫瘍性のマウス中皮細胞ではその発現は認められなかった。CD146は中皮細胞の腫瘍化に伴って発現し、悪性中皮腫細胞に特徴的な細胞像の形成に関与する可能性が示唆された。また、CD146は、胸水細胞診において悪性胸膜中皮腫と反応性中皮とを鑑別し得る免疫染色マーカーであり、中皮腫の早期診断に有用であると考えられる。
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