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2011 年度 実績報告書

漿膜浸潤部における癌と微小環境の変化

研究課題

研究課題/領域番号 22790365
研究機関独立行政法人国立がん研究センター

研究代表者

小嶋 基寛  独立行政法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 室長 (30338470)

キーワード病理学 / 癌
研究概要

1.漿膜弾性板を越えた腫瘍微小環境の特徴に関する検討
漿膜弾性板を越えた腫瘍部の組織学的特徴を検討する目的で、腫瘍の異なる場所(a:腫瘍の中心部、b:粘膜下層の浸潤先進部、c:漿膜弾性板浸潤部、d:漿膜弾性板非浸潤腫瘍先進部)から組織を採取するfour point tissue microarrayを大腸癌300症例で作成した。
2.漿膜由来線維芽細胞(SPF)の特徴
2-1.SPFの採取
大腸から漿膜由来線維芽細胞の初代培養を行った(SPF)。比較対象として粘膜下層由来線維芽細胞の培養も行った(SMF)。両者ともDMEMで長期培養可能であること。細胞増殖はSMFがSPFより早いことを確認した。SPF,SMFともに紡錘形で、免疫染色でSMA(-),S-100(-),CD31(-),Vimentin(+),Calretinin(-)、FlowcytemetryではCD3(-),CD14(-),CD20(-),CD34(-),CD105(+),CD68(-),CD45(-)であり、線維芽細胞として矛盾がなかった。
2-2.SPFの癌細胞増殖と転移に及ぼす影響
SPF,SMFを大腸癌細胞株とマウスに共移植し、腫瘍の増殖及び転移能を検討した。SPFを共移植した腫瘍はSMFを共移植した腫瘍と比較して腫瘍の増殖が速くリンパ節転移が多くみられた。
2-3.定常状態及び癌細胞培養上清添加時のSPFのmRNA変化
定常状態及び癌培養上清を添加した際のSPF,SMFにおけるmRNA発現の比較検討を、まずサイトカインで行った。IL-6は定常状態からSPFにおいてSMFより発現が高く、癌培養上清を添加しても変化に乏しかった。IL-1 betaは定常状態ではSPFとSMFに発現の差を認めないが、癌培養上清添加時にSPF特異的に発現上昇がみられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 大腸癌の浸潤・転移に関連する分子(遺伝子異常、発現異常)2011

    • 著者名/発表者名
      小嶋基寛
    • 雑誌名

      日本臨床

      巻: 69巻(増刊号) ページ: 149-152

  • [学会発表] 漿膜浸潤部の微小環境は大腸がんの増殖、転移を能動的に促進する2011

    • 著者名/発表者名
      小嶋基寛
    • 学会等名
      第100回日本病理学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-04-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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