研究概要 |
初年度は、既知の配列ライブラリーから、Stx1のサイト2に特異的に結合するプローブを同定するために、多価ペプチドをシート上に合成し、Stx1とStx1のサイト2変異体との結合性の相違を数百種類のサンプルについて一度に評価する系を確立した。2,3年目は、本系を用いて、Stx1サイト2特異的プローブの開発と活性評価を行った。計361種類の多価ペプチドをシート上に合成し、これら多価ペプチドについて、Stx1Bあるいはサイト2変異体(G62A)との結合活性を検討し、最終的に11種類の候補ペプチドを同定した。11種類のペプチドは、Stx1のサイト2を特異的に認識していること、さらにベロ細胞を用いた検討から4種のペプチド(PQA-tet, KGA-tet, VIA-tet, YTA-tet)がStxによる毒性を低濃度で阻害することが明らかとなった。
|