これまでの研究成果を踏まえ鹿児島大学の地域枠学生だけでは無く、全国の医学部学生に対しても、地域医療プログラムを実施しプログラムが効果があるかを確認した。 【方法】参加者を対象にし、実習前後で記名式でWeb上のアンケートに回答したものを回収した。【対象】41名に実施し国公立56%、市立44%で、大学地域は全国に分散していた、学年では、4年生が49%、5年生が36%で大半を占めた。男女比はほぼ1:1で、離島へ訪問した回数は、0~1回で69%がほとんど訪問していなかった。【結果】実習後、「離島で勤務してみたい」方向に移動していた。勤務してみたい期間は2~4年が多かった。 離島医療の魅力は実習前後で少し増す傾向であった。携わる際の不安は、実習により「自分の能力の遅れ」は改善したが、「交通の便」は増していた。 【考案】参加者の多くが離島に行ったことはなく、医療にふれる機会が少ないため、実際に体験することにより、離島医療の魅力を再認識し、離島で勤務したい方向へ導かれていた。 「自分の能力の遅れ」をはじめ医療面での不安は解消の傾向であったが、「交通の便」など生活面への不安は増していた。しかし、将来「離島で勤務してみたい」と答える方向になっていることから、実習はよい影響を与えていると考えられた。【結論】地域医療実習プログラムは、自治医科大学の標準的プログラムの各項目を一度に実習できることが重要であり、地域の魅力を伝えることができれば、地域医療に一定期間勤務する人材育成するのに役立つ可能性がある。
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