研究課題/領域番号 |
22790500
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
又吉 哲太郎 琉球大学, 医学部附属病院, 特命助教 (60570629)
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キーワード | ビタミンK / 抗凝固療法 / ワルファリン / 食事 |
研究概要 |
本研究は、伝統的沖縄野菜であるヨモギおよびニガナの摂取行動がワルファリンの薬効に与える影響を確認するために実施している。ヨモギおよびニガナはシュンギクなどと同じキク科の草本であり、ビタミンKの含有量が多く、ビタミンKに対する拮抗作用により抗凝固作用を発現するワルファリンの薬効に影響を与えている可能性がある。ワルファリンの薬効の不安定性は塞栓症の発症や出血事象など、時に生命にかかわることから、地域的に摂取されている食品であっても、その影響を評価することは重要である。 本研究はワルファリン内服中の患者に沖縄野菜のビタミンKについて情報提供するパンフレットを交付し、その前後でワルファリンの投与量やPT-INR値、血中ビタミンK濃度を測定するデザインとした。これらの評価項目に変動があるかどうかを検討して、沖縄県という地域内での薬剤使用について、新しい有益な情報を得る事を目的としている。 交付申請書に記載した研究計画に沿って作成され、琉球大学の倫理委員会で研究実施の承認を得た臨床研究実施計画書に沿って、前年度からの研究を継続した。 年度内に35名の患者から研究参加への同意を得て、研究へ組み入れ、臨床研究実施計画書に沿って検査及び介入を実施した。 抗凝固療法に関する最新の知見を収集するため12月3日の第111回日本循環器学会九州地方会(福岡)に参加した。本研究に協力している医師2名(大城克彦、呉屋薫)を第76回日本循環器学会学術集会に派遣し、抗凝固療法に関する最新の知見について情報収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始当初の症例登録のペースが遅く、最初の実施計画の期限を超過する結果となった。 年度後半になって研究協力医師への声かけ等を毎週行うようにしたことで、順調な登録が進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き症例登録を推進していき、目標症例数までの残である15症例は年度前半早々に登録を終えられる見込みである。 研究成果は論文化し、第77回日本循環器学会各術集会に演題として応募する予定である。
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