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2010 年度 実績報告書

傷害脳内への骨髄由来間葉系幹細胞の高効率送達に基づく細胞治療

研究課題

研究課題/領域番号 22790508
研究機関北海道大学

研究代表者

片山 貴博  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (90399957)

キーワード骨髄間葉系幹細胞 / 血管内皮細胞 / 血液脳関門 / リアルタイムイメージング / 細胞治療 / グリーンラット / in vitro BBBモデル / 脳細胞傷害
研究概要

骨髄間葉系幹細胞(MSC)の静脈内投与は、脳梗塞後の神経機能障害を改善する。本研究では、循環血から脳傷害部位へのMSCのより効率的な送達を実現することを目的としている。そこで、まず、MSCの血液脳関門(BBB)通過機構の解析に用いるインビトロ評価系を、申請者のこれまでの研究成果を基盤に、脳微小血管内皮細胞(BMEC)からなるインビトロBBBモデルとMSCを組み合わせることで構築した。BMECは全ての細胞が緑色蛍光を発するSD-Tg(CAG-EGFP)ラットから採取して培養したものを、MSCはラット骨髄から採取して培養し、蛍光試薬PKH26で標識したものをそれぞれ用いた。細胞培養インサート(メンブレンのポアサイズは8.0μm)にBMECを播種し、インサートのlowerチャンバーに10%牛胎仔血清を加えた条件下、upperチャンバーにMSC(1.5×10^4cells/cm^2)を加え、24時間後に固定して観察した。BMECの形態や単層構造に顕著な変化は認められない一方で、BMEC層を通過し、BMEC下にてメンブレン上に接着したMSCが多数観察された。また、ポアを通過してメンブレンの裏側に接着したMSCも認められた。MSCがどのようにBMEC層を通過するのかを明らかにするために、タイムラプスイメージングにより両細胞の動態を観察した。その結果、MSCが傍細胞経路を介してBMEC層を通過する様子が観察された。また、MSCがBMEC層を通過する際には、一時的にBMEC間隙が拡がり、通過後、その間隙は閉じて元の状態に戻る様子も観察された。以上より、本研究においてMSCのBMEC層通過を評価・観察できるインビトロ実験系の構築に成功し、この実験系を用いて、MSCが傍細胞経路でBMEC層を通過することを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] インビトロ血液脳関門モデルを用いた骨髄幹細胞イメージング2010

    • 著者名/発表者名
      松下隆司
    • 学会等名
      第51回日本神経学会総会
    • 発表場所
      東京(東京国際フォーラム)
    • 年月日
      2010-05-20

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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