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2011 年度 実績報告書

2-アラキドノイルグリセロールによる抗菌ペプチド誘導作用の解析と応用法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22790516
研究機関福岡大学

研究代表者

入江 圭一  福岡大学, 加齢脳科学研究所, 研究員 (50509669)

キーワード2-アラキドノイルグリセロール / 抗菌ペプチド / カンナビノイド
研究概要

抗菌ペプチドは自然免疫を担い、病原性微生物などに感染する危険から生体を防御するのに役立っている。我々は、カンナビノイド受容体のリガンドとして同定された2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)が、ヒト大腸癌由来Caco-2細胞において、2-AGが抗菌ペプチドLL-37の発現を誘導することを見出した。昨年度は、2-AGによる抗菌ペプチドの誘導作用はヒト肺癌由来A549細胞においてもみられることが確認され、腸管と同様に病原性微生物に曝されている肺上皮でも起こることが示唆された。また、この2-AGによる抗菌ペプチド誘導作用の一部は、P38MAPK阻害剤SB20358を用いた実験から、p38MAPK経路を介した情報伝達が関わっていることが示唆された。本年度は、in vitroで確認された腸管における2-AGによる抗菌ペプチド誘導作用が、in vivoで再現されることを検討した。実験には、大腸菌DH5α株にGFPを遺伝子導入したものを作出し、病原微生物マーカーとして用いた。BALB/cマウスに2-AGを投与した後、病原微生物マーカーを経口投与し、2-AGがGFP発現大腸菌の生存に与える影響を測定した。その結果、2-AGを投与することで、GFP発現大腸菌投与1時間後のGFP発現大腸菌数を減少させた。よって、2-AGは、in vivoにおいて、病原微生物マーカーを減少させることが確認された。以上のことから、2-AGは病原性微生物などの感染から生体を防御することが示唆された。2-AGは、生体の抗菌ペプチドの発現を増加させ、自然免疫を賦活させることで、予防的な感染防御に利用される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 2-Arachidonylglycerol protects against infection by secretion of antimicrobial peptides from the intestinal tract2011

    • 著者名/発表者名
      Saori Uyeda, et al
    • 学会等名
      International Union of Microbiological Societies 2011 Congress (IUMS 2011)
    • 発表場所
      北海道,札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2011-09-07
  • [学会発表] ウコン含有成分クルクミンが腸管の自然免疫に与える影響2011

    • 著者名/発表者名
      赤司唯, et al
    • 学会等名
      第28回和漢医薬学会学術大会
    • 発表場所
      富山,富山県民会館
    • 年月日
      2011-08-27

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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