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2011 年度 実績報告書

フルオロキノロン系薬耐性菌の迅速検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22790537
研究機関財団法人神奈川科学技術アカデミー

研究代表者

中野 竜一  財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室・光触媒グループ, 研究員 (80433712)

キーワード薬剤耐性菌 / QRDR / PCR-RFLP法 / グラム陰性菌
研究概要

フルオロキノロン系薬(FQ)は様々な感染症に対する抗菌薬として頻用されている薬剤の一つである。しかし、近年FQに対して抵抗性を持つ薬剤耐性菌が検出され、難治化することで臨床治療上問題となっている。本研究では、感染症治療で問題となっているFQ耐性菌の実態を把握すると共に、FQ耐性菌を迅速に診断する方法を開発することを目的とした。薬剤耐性菌を作らないためにも、迅速に起炎菌の薬剤感受性を把握することは重要である。
FQ耐性菌の多くはその作用箇所であるGyrAとParCに変異を伴っているため、この変異を検出することが出来れば薬剤感受性を推測することが出来る。本研究にてPCR-RFLP法を応用して、耐性遺伝子の変異箇所の検出を試みた。昨年度は大腸菌、Enterobacter cloacae、Citrobacter freundii、Salmonella属、肺炎桿菌の腸内細菌科を対象とした検出法を開発することができた。当該年度は院内感染菌としても重要となるブドウ糖非発酵グラム陰性菌の緑膿菌とアシネトバクターについて耐性菌の迅速検出法の開発を目指した。いずれにおいても同様にGyrAとParCの変異を検出できるPCR-RFLP法を試みた。PCRプライマーの作製においては腸内細菌科と異なる配列を見出し、この2菌種にそれぞれ特異的に検出できるようにした。GyrAとParCともにそれぞれ2種類の組み合わせを作製することができ、PCR-RFLP法にて変異の有無を検出することができた。臨床分離菌数株で実証試験を行ったところいずれも迅速に変異の有無を検出することができ、FQ耐性菌を迅速に診断できるものであった。
院内感染で特に重要なこれら2菌種について、FQ耐性菌を迅速に検出することができたことは、院内感染対策や適切な抗菌薬使用を目的としたとき大変重要である。この迅速検出法による臨床応用を目指したい。

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公開日: 2013-06-26  

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