平成24年度は、自閉症のきょうだい支援の必要性と小児科医の役割について、第115回日本小児科学会総会で報告し、日本小児科医医会会報に投稿した。 「きょうだいの会」による自閉症児のきょうだい児に対する支援活動は、平成24年度も継続的に行い、参加児童から好評価を得ており、今後も継続する予定である。 「きょうだいの会」や「自閉症児のきょうだい支援」に関する啓発活動として、福井県内や東京などで医療関係者、教育関係者、福祉関係者などの専門家や保護者などに対して講演会を開催した。平成24年11月には、福井大学医学部附属病院臨床研修センターで、大学生による「きょうだいから見たきょうだい支援」のシンポジウム、横浜、名古屋、鹿児島できょうだい支援活動を行っている専門講師を招聘して特別講演会を開催した。また、これらの研究成果を公表する場として、「自閉症児のきょうだい支援」http://kyoudai.med.u-fukui.ac.jp/を開設した。 発達障害の客観的診断や病態把握に有用なバイオマーカーの開発の研究成果をとして、脳波異常、臨床特性の同胞間での差異について第54回日本小児神経学会に、脳波異常と自閉症や注意欠陥多動性障害との関連性や脳波検査の有用性について第46回日本てんかん学会で報告した。また、自閉症や注意欠陥多動性障害における酸化ストレスの関連性について、第55回日本小児神経学会で報告する予定である。
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