季節性インフルエンザ流行期(以下季節性)新型 H1N1流行期(以下新型)における学級閉鎖開始時期、期間,流行を早める要因につき、一市内の全小学校の連日の欠席数で検討を行った。開始時期、閉鎖日数の平均欠席率は季節性では12.8%、2.1日で、新型は平均5.7%、4.2日であった。季節性では新型より10%以上の欠席率が多く報告され、欠席者数のサーベイランスもピークが高く、積極的な学級閉鎖により大きな流行、ピーク数は抑えられていた。一方、最終的な欠席人数、小流行の数は新型で多く、患者数の抑制に関しては示せなかった。また本研究では散在する流行を認めたため隣接する学校への伝播抑制は示せなかった。
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