わが国で唯一の全国規模の1型糖尿病患者のコホートを長期追跡し、これまで明らかにされていない1型糖尿病患:者の長期予後と死因を調査することを本研究の目的とした。1965~1979年に18歳未満で1型糖尿病と診断された1387例(男性556、女性831例)が本研究に登録されている。今回の調査対象は、このうち、2005年の調査で生存が確認されている1081例である。 2005年の調査で、アンケート調査で回答が得られた症例については、主治医にアンケートを郵送し、各症例の生存状況を確認することとした。その結果、死亡したことが明らかとなった場合は、死因についても確認することとした。 平成22年(2010年)度は、まず、主治医に対するアンケート調査を引き続き行うための準備を行った。アンケート調査の対象となる症例の絞込み、主治医が病院を移動していないかどうかを一例ずつ確認した。また、アンケートなど資料を送付するための各種封筒を作成した。また、アンケート調査では生存状況を確認できず、戸籍・住民票でしか追跡ができない症例を追跡し、さらに、死因の情報を主治医より得られない場合などの死因を特定するために、東京法務局長宛に「学術研究を目的とする戸・除籍謄本の交付並びに死亡届書に添付された死亡診断書の記載事項証明書交付の承認申請書」を提出することを予定している。現在、そのための準備として、戸・除籍謄本の交付を必要とする症例の絞込みを行い、申請書を作成中である。
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