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2011 年度 実績報告書

高齢者の筋肉量に関する疫学的研究―要介護移行に関連するカットオフ値―

研究課題

研究課題/領域番号 22790576
研究機関大阪医科大学

研究代表者

谷本 芳美  大阪医科大学, 医学部, 講師 (70411345)

キーワードサルコペニア / 筋肉量 / 地域高齢者 / 生活機能 / 歩行速度 / 健康づくり / 筋力
研究概要

対象者:大都市近郊高槻市に在住する65歳以上の高齢者を対象に本調査への参加を募集した。平成23年3月時点での登録者1121人のうち,認知症18人、疾患による制限のために質問紙調査の項目を行えない者8名を除いた1095人(男性314人,女性781人)を分析対象者とし、解析を行った。
調査方法:マルチ周波数体組成計MC-190(タニタ社)を用いた筋肉量の測定と握力および歩行速度の測定と、13項目から構成され、下位尺度にはRADLと知的能動性、社会的役割が含まれる老研式活動能力指標を用いた生活機能についての自記式質問紙調査を行った。
筋肉量の評価方法:現在のところ統一された筋肉量の評価方法がないため、様々な先行研究の報告から最も生活機能を反映しやすいと考えられる四肢筋肉量(kg)に注目し、身長で補正した値:補正四肢筋肉量(kg/m^2)を評価として用いた。
サルコペニアの評価:本研究では補正四肢筋肉量が男性≦7.0(kg/m^2)、女性≦5.8(kg/m^2)がサルコペニアのCut-off値となることを2011年に報告した。しかし、サルコペニアを評価する際、筋肉量のみならず筋力や身体機能(歩行速度等)も含めた方法が望ましいとする研究報告が2010年に発表されたことを受け、サルコペニアの評価方法には筋力や歩行速度も加味して検討することに変更した。(←変更点)この評価方法に基づいた報告は平成24年度に発表する予定である。
意義:2010年にサルコペニアに関する指針がヨーロッパから報告され、ようやくサルコペニアの定義付けについて一つの方向性が示された。まずはこの定義に基づき、日本人のサルコペニアについて検討することは初めてであり、今後のサルコペニアに関する研究の貴重な報告となる。
重要性:世界最高レベルの長寿国である我が国において、高齢期の健康づくりは重要な課題の一つである。そのため健康づくりを推進するのに必要な筋肉量のカットオフ値、すなわちサルコペニアの定義は、早急に行わなければならない課題といえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Association between muscle mass and disability in performing instrumental activities of daily living (IADL) in conmunity-dwelling elderly in Japan2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshimi Tanimoto, 他
    • 雑誌名

      ARCHIVES OF GERONTOLOGY AND GERIATRICS

      巻: 54 ページ: E230-233

    • DOI

      21831461

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地域高齢者におけるサルコペニアと生活機能との関連について2011

    • 著者名/発表者名
      谷本芳美
    • 雑誌名

      大阪医科大学雑誌

      巻: 70 ページ: 23-29

    • DOI

      0030-6118

    • 査読あり
  • [学会発表] 地域高齢者におけるSarcopeniaの有症率および生活機能との関連について2011

    • 著者名/発表者名
      谷本芳美
    • 学会等名
      第70回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      秋田アトリオン(秋田県)
    • 年月日
      2011-10-20

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公開日: 2013-06-26  

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