本研究は標準治療不応の進行固形腫瘍患者で、HLA-A* 2402またはHLA-A* 0201を有し、かつ腫瘍にRing finger protein 43(RNF43)が高発現している患者を対象としたRNF43を用いた免疫細胞療法第1相臨床試験である。これまでに7例の患者が登録され、5例において試験が完遂した。主要評価項目である安全性評価では本療法に起因すると考えられる重篤な有害事象を認めず、本療法の忍容性は高いと考えられる。副次評価項目である抗腫瘍効果評価では5例中4例がSD(stabl edlsease)であり、そのうち2例が腫瘍マーカーの低下を認めた。現在投与症例における免疫学的解析を実施中である。
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