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2010 年度 実績報告書

肝炎ウイルスの3次元新規培養系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22790664
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

村上 周子  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (50454848)

キーワード肝炎 / ウイルス / 感染症 / 3次元培養
研究概要

HBVの3次元培養系の確立を目的として、平成22年度は肝炎ウイルス感染モデルおよび培養系の選定を行った。培養には不死化ヒト肝細胞および肝癌細胞株を用い、中空糸内に細胞を充填した"中空糸培養系"ならびにスフェロイドと呼ばれる組織様の細胞塊による"スフェロイド培養系"について比較検討した。各3次元培養系に患者血清を10^5 copies/wellとなるように添加することで感染を成立させ、その後培養上清中のHBs抗原、HBV DNA、細胞内HBV core関連抗原を測定し、HBV感染・複製を確認した。不死化ヒト肝細胞、肝癌細胞株ともに中空糸培養系では約1ヶ月間の培養が可能であった。また、特殊加工の培養プレートを用いることによりスフェロイドを形成、3次元化することができた。スフェロイド形成は2週間程度持続することを認めた。中空糸、スフェロイドによる培養はともに、培養上清中にHBs抗原やHBV DNA、細胞内HBV core関連抗原が検出された。中空糸培養系では抗原量の増加を認め、特に不死化ヒト肝細胞による培養では、上清中のHBs抗原とHBV DNA量が培養期間を通じて継続的に検出され、感染の持続を確認した。さらに、中空糸培養系では培養上清中にもHBV core関連抗原の検出を認めた。一方、スフェロイド培養系においてHBs抗原量は低値であり、培養日数に伴い検出量は減少した。今後、中空糸培養系による不死化ヒト肝細胞3次元培養系の実用化に向けた改良を重ねるとともに、この系を用いてHBV新規抗ウイルス薬のスクリーニングおよび個別化医療への応用に向けた検討を行いたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Cross-species transmission of gibbon and orangutan hepatitis Bvirus to uPA/SCID mice with human hepatocytes.2011

    • 著者名/発表者名
      Sa-Nguanmoo P, Murakami S.
    • 雑誌名

      Virus Research

      巻: (印刷中)

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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