近年、癌診療において新たなトレーサーとして3'-deoxy-3'-^18F-fluoro-thymidine(^18F-FLT)が臨床応用され始めている。本研究では、^18F-FLT PETの有用性を明らかにするために、治療反応性や生命予後などとの関係を中心に検討した。^18F-FLT PET、^18F-FDG PETを行った35症例を対象とした。全身化学療法がおこなわれた場合、1コースの終了後に2回目の^18F-FLT PET、^18F-FDG PETを行った。^18F-FLT PETは全身化学療法の治療効果早期予測の点で^18F-FDG PETに劣るが、生命予後予測においては^18F-FDG PETと遜色なく、各PET画像のSUVmaxを乗じることでさらに正確な予後予測が可能になる。
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