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2010 年度 実績報告書

難治性喘息におけるヘルパーメモリーT細胞の糖鎖性ホーミング分子異常発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 22790774
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

佐久間 圭一朗  愛知県がんセンター(研究所), 分子病態学部, 主任研究員 (90402891)

キーワード喘息 / ヘルパーメモリーT細胞 / 糖鎖 / ホーミング / 硫酸基転移酵素 / 転写
研究概要

1.気管支喘息およびアトピー性皮膚炎患者の末梢血ヘルパーT(Th)細胞に発現する糖鎖性ホーミング分子の量をフローサイトメーターで測定し、健常者と比較した。肺や皮膚にホーミングするCCR4陽性のメモリーTh2細胞や、CCR7陽性のセントラルメモリーTh細胞において、糖鎖性ホーミング分子発現量の有意な変化を認めた。さらに、これらの発現量は,病勢や再燃性を示す臨床的指標と有意に相関する傾向を示した。以上の結果は、Th細胞の糖鎖性ホーミング分子の発現異常が、喘息やアトピー性皮膚炎といったTh2細胞関連疾患の病態と密接に関連している可能性を示唆している。病態解明や新規治療法開発につながる可能性が期待できる点で、意義が大きい。
2.シアリル6-スルホルイスXは硫酸基を持つ糖鎖性ホーミング分子の一つで、Th細胞の中ではTh2細胞に特異的に発現する。この硫酸基は6-硫酸基転移酵素ファミリーによって合成されるが、Th細胞に発現する酵素の一つであるHEC-GlcNAc6STの転写調節機構を解明した。HEC-GlcNAc6ST遺伝子はT-bet、GATA-3、Sp1によって転写調節され、GATA-3に関してはprotein kinase A(PKA)を介したリン酸化状態が関与することが示唆された。この結果をさらに発展することで、喘息やアトピー性皮膚炎において硫酸化糖鎖性ホーミング分子の異常発現が生じる機序を解明できる可能性があり、治療標的分子を同定する上で意義が大きい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Quantifying carbohydrate adhesion molecules on helper memory T cells for the diagnosis and evaluation of atopic dermatitis severity2010

    • 著者名/発表者名
      古橋卓也
    • 学会等名
      日本研究皮膚科学会
    • 発表場所
      和歌山県民文化会館(和歌山県)
    • 年月日
      2010-12-04
  • [備考]

    • URL

      http://www.pref.aichi.jp/cancer-center/400/420/421/421-07.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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