カルシウム代謝の重要臓器である副甲状腺の病的腫瘍化をモデル動物に誘導し、RNA干渉によるホルモン抑制が組織に与える影響について検討した。2HPTモデルラットを作出し血中に分泌される副甲状腺ホルモン(PTH)量を測定した。頚部切開を加えて直視下において副甲状腺局所へ、抗PTH siRNA投与を行った。この結果、およそ4週間でPTHが高値となり持続した。モデル動物における試薬投与後のPTH濃度は投与前値に比して約60%の抑制を示した。投与による抑制効果は限定的ではあったが持続していた。本実験においては非ウィルス性ドラッグデリバリーシステムであるアテロコラーゲンを利用しており効果の持続を助長させた可能性が示された。
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