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2011 年度 実績報告書

脳梗塞時の虚血傷害部位に発現するlaminin alpha1の機能的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22790830
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

冨川 直樹  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80468587)

キーワードlaminin alpha1 / 脳梗塞モデル / 新生血管 / ミクログリア / コンディショナルノックアウトマウス
研究概要

脳梗塞傷害時と再生過程におけるlaminn alpha1の発現パターンを解析することで、虚血病態との関連性を解明する事を目的とし、研究を行った。
8週齢のC57BL6マウスの中脳大動脈を一時的にシャントし、脳虚血モデルを作製した。免疫染色法により、作製した脳虚血モデルマウスの虚血傷害時と再生過程におけるlaminin alpha1の発現解析を行った結果、傷害後6時間ではlaminin alpha1の発現が認められなかった。傷害後24時間より主に新生血管基底膜にlaminin alpah1の発現が認められ、傷害の再生がおこる7日後においても持続的に新生した血管基底膜に発現が認められた。これらの結果から、傷害後におこる脳血管の新生にlaminin alpha1が関与していることが強く示唆された。また、傷害部位における一部がlaminin alpha1を発現していることを明らかにした。
次に、脳虚血時におけるlaminin alpha1の発現の意義を検討するため、laminin alpha1コンディショナルノックアウトマウスを作製した。lamininalpha1コンディショナルノックアウトマウスの脳における異常を検討した結果、小脳の形成全が認められた。また、大脳においては、野生型マウスと比較して顕著な差は認められなかった。これらの結果から、laminin alpha1コンディショナルノックアウトマウスへの脳梗塞モデル作成が可能であることが明らかになった。
以上の結果から、脳梗塞傷害時と再生過程において、lamininalpha1が血管の新生とミクログリアの集積に関与していることが示唆され、再生に向けたリモデリングに重要であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Laminin alphal is essential for mouse cerebellar development2012

    • 著者名/発表者名
      Ichikawa-Tomilkawa N, Ogawa J, Douet V, Xu Z, Kamikubo Y, Sakurai T, Kohsaka S, Chiba H, Hattori N,Yamada Y, Arikawa-Hirasawa E
    • 雑誌名

      Matrix Biology

      巻: 31 ページ: 17-28

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Possible involvement of tight junctions, extracellular matrix and nuclear receptors in epithelial differentiation2011

    • 著者名/発表者名
      Ichikawa-Tomikawa N, Sugimoto K, Satohisa S, Nishiura K.Chiba H
    • 雑誌名

      Journal of Biomedicine and Biotechnology

      ページ: 253048

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role of stromal microenvironment in nonpharmacological resistance of CML to imatinib through Lyn/CXCR4 interactions in lipid rafts2011

    • 著者名/発表者名
      Tabe Y, Jin L, Iwabuchi K, Wang R-Y, Ichikawa N, Miida T, Cortes J, Andreeff M, Konopleva M
    • 雑誌名

      Leukimia

      ページ: 291

    • DOI

      10.1038

    • 査読あり
  • [学会発表] Laminin alphalはマウス小脳髄膜の基底膜形成と小脳発達に重要である2011

    • 著者名/発表者名
      冨川直樹、許卓、山田吉彦、平澤恵理
    • 学会等名
      第43回日本結合組織学会学術大会・第58回マトリックス研究会大会合同学術集会
    • 発表場所
      別府ビーコンプラザ
    • 年月日
      2011-06-10
  • [学会発表] Laminin alphalはマウス小脳の発達に重要である2011

    • 著者名/発表者名
      冨川直樹、杉野隆、田中端子、平澤恵理、千葉英樹
    • 学会等名
      第100回日本病理学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-04-28

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公開日: 2013-06-26  

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