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2010 年度 実績報告書

新技術SPR&FCSを用いたオリゴマー阻害薬効率的選択によるポリグルタミン病治療

研究課題

研究課題/領域番号 22790837
研究機関独立行政法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

ポピエル ヘレナ・明子  独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所疾病研究第四部, 流動研究員 (40467593)

キーワード脳神経疾患 / 蛋白質 / 薬剤スクリーニング / バイオテクノロジー / オリゴマー
研究概要

近年、アルツハイマー病やポリグルタミン(PolyQ)病など多くの神経変性疾患において、治療薬候補として原因蛋白質の凝集を阻害する化合物のスクリーニングが盛んに行われて来た。しかし同定された化合物には標的蛋白質に非特異的に結合する擬陽性が多く含まれることが問題であった。さらに最近これらの疾患原因蛋白質は凝集体を形成する前のオリゴマーの段階で毒性を発揮すると考えられるようになり、凝集体形成そのものではなくオリゴマー形成を抑制する治療薬候補化合物を選択する必要性が示された。本研究では、我々が樹立した1)PolyQ病の原因蛋白質に対する結合特異性を計測する方法(SPR)、さらに2)細胞内の毒性オリゴマーを計測する方法(FCS)を応用し、PolyQ病の原因蛋白質に特異的に結合するオリゴマー阻害化合物をスクリーニングし、PolyQ病の治療薬開発を目指す。
今年度は、我々がハイスループットスクリーニングにより異常伸長PolyQ蛋白質の凝集阻害活性をもつことを明らかにした化合物について、異常伸長PolyQ蛋白質の細胞内毒性PolyQオリゴマー形成に対する阻害活性を測定した。そしてその中で著名にオリゴマー形成を阻害した化合物QSI-1について、PolyQ病モデルショウジョウバエに対する効果を検討した。QSI-1をハエの餌に混ぜて経口投与することにより、PolyQ病モデルショウジョウバエの複眼変性が抑制されることを確認した。さらに複眼原基の免疫染色により異常伸長PolyQ蛋白質の封入体形成もQSI-1により抑制されることが明らかとなり、QSI-1のin vivoでの治療効果が示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic testing for Huntington's disease in Parkinsonism.2010

    • 著者名/発表者名
      Rahman M.S., et al.
    • 雑誌名

      Mymensingh Med.J.

      巻: 19 ページ: 510-514

    • 査読あり
  • [学会発表] AAV5を用いた分子シャペロンの遺伝子治療によるポリグルタミン病モデルマウスの封入体形成と神経症状の抑制効果2010

    • 著者名/発表者名
      永井義隆, 他
    • 学会等名
      第5回 臨床ストレス応答学会
    • 発表場所
      徳島大学(徳島)
    • 年月日
      20101119-20101120
  • [学会発表] Molecular chaperone gene therapy ameliorates neurological phenotypes and protein aggregation in polyglutamine neurodegenerative disease mice.2010

    • 著者名/発表者名
      Popiel H.A., et al.
    • 学会等名
      3rd International Symposium on Protein Community
    • 発表場所
      ホテル日航奈良(奈良)
    • 年月日
      20100913-20100916
  • [学会発表] 凝集阻害分子を用いた遺伝子治療によるポリグルタミン病モデルマウスの神経症状と封入体形成の抑制2010

    • 著者名/発表者名
      ポピエル明子, 他
    • 学会等名
      第33回 日本神経科学会・第53回 日本神経化学会 合同大会
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター(兵庫)
    • 年月日
      20100902-20100904
  • [備考]

    • URL

      http://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r4/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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