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2010 年度 実績報告書

FoxO1によるラ氏島内微小血管、及び代償性β細胞過形成の調節メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 22790843
研究機関群馬大学

研究代表者

橋本 博美 (横田 博美)  群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (30323372)

キーワードβ細胞 / 糖尿病
研究概要

まず高脂肪食飼育マウスとdb/dbマウスにおけるラ氏島内血管の量を検討した君、高脂肪食飼育ではラ氏島内血管が増えていたが、db/dbマウスでは減少していた。この違いが前者では血糖値はほぼ正常に保たれているのに対し、後者では著明な高血糖を示す理由ではないかと思われた。次に、ラ氏島内血管が著明に増加する膵特異的FoxO1トランスジェニックマウスから単離したラ氏島においてVEGFの発現量が有意に増加していることを確認した。しかしながら、HIF1αの発現量は変化していなかった。さらにFoxO1とVEGFの関係をin vitroで検討する目的で、培養β細胞を用いたルシフェラーゼアッセイを行った。VEGFにはFoxO1の結合部位を含む領域が存在し、それを含むルシフェラーゼベクターを作製し、解析した所、FoxO1の用量依存性にVEGFプロモーター活性が上昇した。さらにクロマチン免疫沈降法により実際にFoxO1がVEGFプロモーターに結合していることを確認した。また、培養β細胞にアデノウイルスを用いて活性型FoxO1を過剰発現させた所、VEGFのmRNAレベルが有意に増加した。研究代表者が所属する研究室では膵特異的FoxO1トランスジェニックマウスの糖代謝機能を解析しているが、このマウスはβ細胞が著明に減少している割にはインスリン分泌は比較的保たれており、血糖値の上昇、糖負荷試験での耐糖能の悪化の程度は軽度である。その理由として、このマウスのラ氏島では微小血管が増加する結果、インスリン分泌が促進されている可能性が考えられた。今後は膵特異的FoxO1ノックアウトマウスについても、ラ氏島内血管とVEGFについて解析を進める予定である。

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公開日: 2012-07-19  

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