研究課題
若手研究(B)
βKlothoは肝臓、膵外分泌組織、脂肪組織に高いレベルの発現を示す膜タンパク質であるが、特に膵臓・脂肪組織における生理的意義には未解明の部分が多い。本研究では膵臓におけるFGF15/19-βKlothoシステムの機能解析と脂肪組織におけるβKlotho結合タンパク質の同定・機能解析を行った。リコンビナントヒトFGF19をラットに静脈内単回投与すると膵液タンパク量、膵消化酵素濃度、膵液のSDS-PAGE展開・銀染色により可視化される複数のタンパク質バンドの増加が観察され、FGF15/19が膵液タンパク質分泌刺激作用を有することが明らかとなった。一方、マウス白色脂肪組織の免疫共沈-質量分析実験で同定したβKlotho結合分子群のうち、膜輸送担体である2分子について、これらに対する抗体で免疫沈降し、βKlothoに対する抗体でウエスタンブロットすることで結合の検証を行い、結合を再確認した。また3T3-L1細胞を用いて脂肪細胞への分化の各段階における2種類の輸送担体の遺伝子発現と基質輸送活性を測定した。その結果、高レベルのβKlotho発現が検出される分化後期においても遺伝子発現と基質輸送活性が検出された。以上より膵外分泌能、脂肪細胞機能におけるβKlothoの生理的意義の一端が明らかとなった。
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