インスリン皮下注2時間後の脳内グリコーゲンは著明に減少していたが、インスリン皮下注6時間後の脳内グリコーゲンは低血糖誘導前のレベルまで回復し、インスリン皮下注24時間後の脳内グリコーゲンは元のレベルより増加していた。アデノシンシグナルをブロックするアデノシン受容体アンタゴニストの皮下投与や脳室内投与後に低血糖を誘導したが、いずれの投与でも脳内のグリコーゲン量はアンタゴニスト非投与群と有意差がなかった。以上の結果からインスリン誘導性の低血糖によって減少した脳内グリコーゲンは、低血糖回復後にアデノシンのシグナルを介さずに増加する可能性が示唆された。
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