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2010 年度 実績報告書

iPS細胞を活用した間葉系細胞分化におけるエストロゲン関連受容体の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22790888
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

伊地知 暢広  埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (80380624)

キーワードiPS細胞 / 間葉系細胞分化 / 核内受容体 / エストロゲン関連受容体
研究概要

本研究は、エネルギー代謝や発癌における機能的役割に加え、細胞分化においても重要な役割を担うことが明らかにされつつあるエストロゲン関連受容体(ERR)の、細胞初期化ならびに間葉系由来細胞分化における役割を解明することを目的としている。本年度は、まずN末端にFlagタグを付加したERRのcDNAをCAGプロモーター下流に連結したプラスミドを構築し、直鎖状にしたDNAフラグメントをマウス受精卵にマイクロインジェクションすることでERRトランスジェニックマウス作出を行った。一方で、野生型マウス由来胚性繊維芽細胞(MEF)を対象としたiPS細胞誘導系の確立を行った。iPS化の効率上昇を目的とし、Sox2あるいはOct3/4のエンハンサー領域をEGFP遺伝子に連結したコンストラクトを有するレンチウイルスベクター(Hotta, et al., 2009)を予め感染させて安定発現株の樹立を行い、その後初期化因子をレトロウイルスベクターにより強制発現させiPS化を誘導した。樹立したiPS細胞について、EGFP発現、細胞塊形態変化、増殖能、初期胚特異的マーカー遺伝子発現アルカリフォスファターゼ染色などの検討により性質・機能評価を行った。さらに、樹立したマウスiPS細胞の間葉系由来細胞、特に脂肪細胞分化ならびに骨芽細胞分化誘導系の樹立を行った。iPS細胞をhanging drop法により胚様体(embryoid body)を形成させたのち、PPAR_γ遺伝子(脂肪細胞分化)あるいはRunx2遺伝子(骨芽細胞分化誘導)をそれぞれ発現するアデノウイルスベクターを感染させ、さらにそれぞれの細胞系譜へのin vitro分化誘導試薬を添加し分化誘導を行った。形態変化や分化能、遺伝子発現変化等の評価を行うことで、分化誘導効率を検討した。これらの検討から、ERRの細胞初期化ならびに間葉系由来細胞分化に対する機能評価のための研究基盤を確立した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Estrogen-related receptor γ modulates cell proliferation and estrogen signaling in breast cancer2011

    • 著者名/発表者名
      伊地知暢広
    • 雑誌名

      The Journal of steroid biochemistry and molecular biology

      巻: 123(1-2) ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [学会発表] エストロゲン関連受容体ERRγは乳がんにおける細胞増殖とエストロゲンシグナル経路を調節する2010

    • 著者名/発表者名
      伊地知暢広
    • 学会等名
      第28回日本ステロイドホルモン学会
    • 発表場所
      WINC AICHI(名古屋)
    • 年月日
      2010-11-27
  • [学会発表] 間葉系由来細胞の脂肪細胞分化におけるエストロゲン関連受容体の機能的役割2010

    • 著者名/発表者名
      伊地知暢広
    • 学会等名
      第31回日本肥満学会
    • 発表場所
      前橋プラザ元気21(前橋)
    • 年月日
      2010-10-01

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公開日: 2012-07-19  

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