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2010 年度 実績報告書

難治性形質細胞疾患の臨床病態に関連したエピジェネティック異常の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22790917
研究機関札幌医科大学

研究代表者

安井 寛  札幌医科大学, 道民医療推進学講座, 助教 (40448593)

キーワード多発性骨髄腫 / DNAメチル化 / 脱メチル化剤 / デキサメサゾン感受性 / ゲノムワイド / 染色体異常 / 次世代シーケンサー
研究概要

多発性骨髄腫における形質細胞のDNA異常メチル化を系統的かつ網羅的に解析するため、骨髄腫細胞株にメチル化阻害剤処理し発現回復する遺伝子群をDNAアレイで探索した.その遺伝子群の1つRASD1では,プロモーター領域の高メチル化に伴う発現低下を認める細胞株ほどデキサメサゾンへの感受性が低くなる傾向を認めた.一方,脱メチル化剤によるRASD1発現レベルの回復に伴い,デキサメサゾン感受性も回復した.現在,臨床検体におけるRASD1高メチル化と予後との関係を解析中であり,当科症例のみの検討では,予後と関係する傾向を認めている.
一方,ゲノムワイドな低メチル化の指標であるLINE-1低メチル化の解析を行っている.骨髄腫臨床検体において,当科症例のみでの解析では,LINE-1の低メチル化と予後には相関傾向を認めている.さらに,染色体欠失症例で,LINE-1のメチル化頻度が低い傾向を認めている.現在,研究協力施設の臨床検体を加え,より多数の症例で解析を進めている.
最後に,次世代シーケンサーを用いたゲノムワイドなメチル化解析法を骨髄腫のメチル化解析に導入し,手法と解析法の確立を試みている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Epigenetic biomarkers for prediction of sensitivity to chemotherapeutic drugs in multiple myeloma2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Yasui
    • 雑誌名

      Tumor Research

      巻: 45 ページ: 21-30

  • [雑誌論文] PI3K/p110δ is a novel therapeutic target in multiple myeloma.2010

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Ikeda
    • 雑誌名

      Blood

      巻: 116 ページ: 1460-1468

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Loss-of-function mutations of CHST14 in a new type of Ehlers-Danlos syndrome2010

    • 著者名/発表者名
      Noriko Miyake
    • 雑誌名

      Human Mutation

      巻: 31 ページ: 966-974

    • 査読あり
  • [学会発表] 多発性骨髄腫におけるDNAメチル化遺伝子の網羅的スクリーニングおよびRASD1遺伝子メチル化のデキサメサゾン感受性への関与2010

    • 著者名/発表者名
      青木由佳, 安井寛
    • 学会等名
      第35回日本骨髄腫研究会総会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2010-11-20
  • [学会発表] エピゲノム解析による造血器腫瘍の新たな分子標的の同定2010

    • 著者名/発表者名
      豊田実, 安井寛
    • 学会等名
      第72回日本血液学会総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2010-09-26
  • [学会発表] 多発性骨髄腫におけるDNAメチル化の網羅的解析と治療抵抗性予測への応用2010

    • 著者名/発表者名
      安井寛
    • 学会等名
      第61回日本電気泳動学会総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2010-09-18
  • [備考]

    • URL

      http://jglobal.jst.go.jp/detail.php?JGLOBAL_ID=200901022350771168&t=1&d=1&q=%28205%29%3D1000307656

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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