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2011 年度 実績報告書

気道過敏症におけるIL-17ファミリーサイトカインの役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22790944
研究機関東京大学

研究代表者

南部 あや  東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (10456197)

キーワードアレルギー / 遺伝子 / 動物
研究概要

自己免疫やアレルギー疾患の発症機構においてIL-17ファミリーサイトカイン(IL-17A-F)の役割を解明する目的で研究を行っている。
本研究では、IL-17AとIL-17Fの機能だけでは説明しきれないアレルギー性喘息の発症および病態形成の分子機構について、IL-25(別名IL-17E)とIL-17Bの機能の解明を試みている。
IL-25とIL-17Bの役割を評価するにあたり、個体モデルで気道過敏症を解析する必要があり、既に存在するIL-25欠損マウスを入手し、IL-17Bについては新しく欠損マウスの作製を試みた。IL-17Bのタンパク質が発現しないようにターゲッティングベクターを構築し、これをC57BL/6背景のES細胞へ導入することにより相同組換え体を得た。組換えを確認できたES細胞をICR由来の8細胞期胚とアグリゲーションによりキメラを得ることに成功した。このキメラマウスを用いて次年度以降にIL-17B欠損マウスを解析する。
また、他のIL-17ファミリーサイトカインとそのレセプターと予想される分子についても気道過敏症における機能を評価するために、遺伝子欠損マウスの作製を試みた。IL-17C、D、IL-17RB、RD、REについてタンパク質を発現しないようにターゲティングベクターを構築し、これをC57BL/6背景のES細胞へ導入することで複数の相同組換えクローンを得ることに成功した。現在はキメラマウスを作製中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

IL-25のOVALum誘導による気道過敏症における役割の解析は順調に進行しているが、IL-17B、IL-17RB欠損マウスの作製に遅れが出ているため。

今後の研究の推進方策

IL-17ファミリーサイトカインの、アレルギー性気道過敏症における役割を解析するにあたり、IL-17B、IL-17RB欠損マウスの作製は必要不可欠である。そのため、今後はこの欠損マウスの作製を急ぐ。また同様に他の機能未知であるIL-17ファミリーサイトカイン欠損マウスについても作製を急いでいる。今後は、これらのマウスに気道過敏症を誘導し、その病態を解析することによってこれらサイトカインの機能を明らかにしていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Th17 cell-derived IL-17 is dispensable for B cell antibody production2012

    • 著者名/発表者名
      Shibui A, Shimura E, Nambu A, Yamaguchi S, Leonard WJ, Okumura K, Sugano S, Sudo K, Nakae S
    • 雑誌名

      Cytokine

      巻: (Epub ahead of print)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Alteration of immune responses by N-acetylglucosaminyltransferase V during allergic airway inflammation2011

    • 著者名/発表者名
      Shibui A, Nambu A, Shimura E, Yamaguchi S, Shiraishi C, Sato Y, Okumura K, Sugano S, Hozumi N, Nakae S
    • 雑誌名

      Allergol Int

      巻: 60(3) ページ: 345-54

    • DOI

      10.2332/allergolint.10-OA-0283

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Interleukin-17 accelerates allograft rejection by suppressing regulatory T cell expansion2011

    • 著者名/発表者名
      Itoh S, Kimura N, Axtell RC, Velotta JB, Gong Y, Wang X, Kajiwara N, Nambu A, Shimura E, Adachi H, Iwakura Y, Saito H, Okumura K, Sudo K, Steinman L, Robbins RC, Nakae S, Fischbein MP
    • 雑誌名

      Circulation

      巻: 24(11 Suppl) ページ: S187-96

    • DOI

      10.1161/CIRCULATIONAHA.110.014852

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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