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2012 年度 実績報告書

劇症型溶血性レンサ球菌感染症における新規インターフェロンγ産生細胞の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22790959
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

松村 隆之  国立感染症研究所, 免疫部, 研究員 (50434379)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード感染症 / 細菌 / 免疫学
研究概要

A群溶血性レンサ球菌(Group A Streptococcus : GAS)は、通常上気道粘膜もしくは皮膚表面で局所感染を引き起こすが、劇症型溶血性レンサ球菌感染では急激なショックと菌血症を伴う致死的全身感染となる。劇症型感染臨床分離株において遺伝子発現パターンに変化が認められる一方、発症には宿主要因の関与が示唆されている。しかし、劇症型感染発症と病態に対する炎症メディエーターの関与は不明である。本研究ではまず血中サイトカイン量について検討した結果、ヒト劇症型感染例において種々のサイトカインの中でも血中インターフェロン(IFN)-γ産生量が顕著に増加していることを明らかにした。同様に劇症型感染マウスモデルにおいても、感染早期から血中IFN-γ産生量が増加することが確認された。さらに、抗IFN-γ中和抗体投与マウスは劇症型感染に抵抗性が顕著に減弱することから、IFN-γが劇症型感染における宿主防御因子の一つであると考えられた。これまでGAS感染におけるIFN-γの産生はT細胞やNK細胞に依存すると考えられてきたが、申請者らは細胞表面抗原の詳細なフローサイトメトリー解析から、感染初期のIFN-γはT細胞やNK細胞由来ではなく、リング状の核を有する新規未成熟骨髄系細胞(IFN-γ-producing immature myeloid cells;γIMCs)から産生されることを見出した。さらにこのγIMCsを養子細胞移植したマウスは劇症型感染に抵抗性を持つことが示され、劇症型溶血性レンサ球菌感染症においてγIMCsが宿主防御的に機能していることが明らかとなった。しかしながら、IFN-γ投与マウスでは菌クリアランスは改善されるものの生存率の改善は認められず、γIMCsが産生するIFN-γ以外の宿主防御因子およびGAS抵抗因子等の存在が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Critical roles for lipomannan and lipoarabinomannan in cell wall integrity of mycobacteria and pathogenesis of tuberculosis2013

    • 著者名/発表者名
      Fukuda T, Matsumura T, Ato M, Hamasaki M, Nishiuchi Y, Murakami Y, Maeda Y, Yoshimori T, Matsumoto S, Kobayashi K, Kinoshita T, Morita YS
    • 雑誌名

      mBio

      巻: 4(1)

    • DOI

      10.1128/mBio.00472-12

    • 査読あり
  • [学会発表] 劇症型A 群レンサ球菌感染症におけるIFN-γ産生未成熟骨髄系細胞の役割2012

    • 著者名/発表者名
      松村 隆之, 池辺忠義, 大西真, 渡邉治雄, 小林和夫, 阿戸学
    • 学会等名
      第6回細菌学若手コロッセウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120808-20120810
  • [学会発表] The defensive role of interferon-γ-producing immature myeloid cells in severe invasive group A Streptococcus infections2012

    • 著者名/発表者名
      Matsumura T, Ikebe T, Ohnishi M, Watanabe H, Kobayashi K, Ato M
    • 学会等名
      IMMUNOLOGY 2012, 99th Annual Meeting The American Association of Immunologists
    • 発表場所
      Boston, MA, USA
    • 年月日
      20120504-20120508
  • [図書] Myeloid-derived suppressor cells and their related cell subpopulations (The Research and Biology of Cancer I)2013

    • 著者名/発表者名
      Matsumura T, Kobayashi K, Ato M
    • 総ページ数
      18
    • 出版者
      iConcept Press Ltd
  • [備考] インターフェロンγを産生する未熟骨髄系細胞は劇症型A群レンサ球菌感染に対して防御的に働く

    • URL

      http://www.nih.go.jp/niid/ja/basic-science/iummunology/1717-imm-2012-001.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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